今年2011年の日本はとても大変です。

東日本大震災と東電福島第一原発事故、そして台風15号の甚大な被害。
胸が痛むことばかりです。

311の震災で都心部では帰宅困難者が大量に発生し、921~922の台風15号直撃でもふたたび同じことが起こり、「日本も香港のように台風への対応はシグナルレベル警報式にした方が良いのではないだろうか」「雨が降ろうが槍?が降ろうが、震災が起ころうが原発が爆発しようが何が何でも出勤、というのはいくら何でも異常だということにいい加減社会全体で気が付かなければならないのではないか」とどうしても思ってしまうわけです。

たとえば香港だと、「シグナル8」と呼ばれる警報がありこれは「香港天文台(日本の気象庁に相当する香港の政府機関)が行う台風警報のうち、学校、商店、オフィスなどがクローズになるレベル」です。これがきちんと定められており、シグナル8になると、証券取引所などもクローズされるため、香港市場自体がクローズとなります。
(シグナル8の用語説明例:http://www.gci-klug.jp/glossary/detail.php?id=651 )

「そんな風にあちこちクローズしたら経済が」というご意見も聞こえてきそうですが、それでも香港は国際競争力は近年常にベスト3入り(日本はとっくに20位以下に凋落済み)してますし、リーマンショックからもいち早く立ち直っています。
クローズせずに常に何でも動かし続けようと必死になる日本の方が不況からずっと脱却できずじまいに思えます。
(;^ω^)

また、大震災が起きても原発が爆発しても翌日には出勤、とか翌週明けてすぐに出勤、というのも一部の在日外国人のかたがたには相当ショッキングで離日したくなるような出来事であったようです。
(普通に考えたら彼らの感覚の方が当然です。「生きるために仕事をする」のであって、仕事の為なら死んでもかまわない、は世界的に見てどう考えても本末転倒ですから)
「非常事態なのに、日本人側の思考や行動が非常事態にちゃんと切り替わらない」ことに対して恐怖と不信感を感じた人も少なくないようです。

おまけに政府の公式発表が心もとないのでは仕方ありません。
たとえばSARSの時に香港からも日本へ一時帰国を国側が促したりし、どこの国も自国民を保護するために当然の措置として相手国からの退避を非常時にはおこなうわけですが、今回の大震災・原発事故を理由に帰国する層に対しての日本人のバッシングが「非常事態なのに、思考や行動が非常事態にちゃんと切り替わらない」ことから来ており、「生きるために仕事をするのであって、仕事の為なら死んでもかまわない」という本末転倒を自覚できていないことで在日外国人達とのコミュニケーションギャップが生じていることにさえ気が付いていない、ということは、日本そのものに対する不信感と恐怖心を倍増させるには十分だっただろうなぁ.....と、3月の当時を振り返ってもつくづく思います。

しかも、大震災や原発事故と違い、台風はあらかじめ予測がされているものです。
だったらその予測を織り込んで行動や勤務体制を考えればいいのに......と思うのですが......。
「いつも通りの状態じゃない時にいつも通りにしようとする」のって、とても非合理的だと思うのですが.......。





いつもいつでも何があってもどんな時でも「いつも通り」を貫こうとして、気が付いたら滅んでた......なんてことになるんじゃないかと、この半年を振り返ると思わずにはいられません。

私の中では今年の3月11日(金)から今までずっと非常事態(地震と放射能汚染)は続いており、311を境に私たちが対峙しなければいけない世界は変わってしまい、もう311前には戻れないのだ、という自覚で生活しておりますし......。

このままじゃ.......本当にどうなっちゃうんだろう日本........です......(悲)。



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