コソ泥 オハニ
欲の血がみなぎる19才の男の部屋に、こっそりと入ってくるとはな。
天才ペクスンジョの、バカなオハニをからかう機能 発動開始!
ププ…

どうして俺はこいつを見ると、いつもからかいたくなるんだろう。
最近、ふと気がつけば、こいつがムキになって怒る姿を
楽しんでる自分が増えた気がする。
"よりによって、誰もいないときに…… どうするんだ?"
本当にその気があるかのように囁いて顔を近づけたから、
全く考えなしに俺の部屋に来たこいつは、かなり驚いただろうな。
胸が触れ合うと、こいつの心臓のドキドキする音が、
大きな太鼓の音のように、ドンドンと聞こえてくる。
それにしても、ただこいつをからかおうとしてただけなのに
俺の胸も、なぜこんなにドキドキしているのだろう。
引き寄せた手は、誰のものなのか…
どうしてあんなにも熱かったのだろうか…
そう… そうだった。
酔っぱらったお前をおんぶした日。
背中に感じたお前の心臓の音と、
初めて感じた女の体。
その柔らかい感触に敏感になった俺の体が、とつぜん緊張した。
だから、それを隠すためにわざと からかうしかなかった。
"お前…深刻だな。 そんな胸で、将来子育てなんてできるのか?"
海辺に行った日もそうだ。
"小学生みたいだ"と言ったけど、
太陽の光に照らされたお前の肩も、なめらかな腕と足もまぶしかった。
だからかもしれない。
今夜、俺がこんなイタズラをしたのも…
最近、自分が自分じゃないようで、とても困る……
"好きだと思うと、ここがときめくもの!"
"あたしのお父さんはうどんの乾いた匂いをかぐと、今でも胸がときめくんだって"
丸い目で、本当に胸がときめいているかのように語っている。
オハニの言葉が雷のように胸を打った。
俺は何が好きなんだ?
胸を踊らせるようなことなんて、あっただろうか?
今まで何かに夢中になったことは1度もないし、
特別やりたいこともないまま生きてきた。
勉強も他の人たちより簡単に出来たし、運動でも何でもすぐに出来てしまった。
難しいものはとくになかったし、
裕福な家庭のおかげで、欲しいものはすぐに手に入った。
初めてだ。
こんなふうに考えたのは…
"やりたいことを探すために大学に行く"というこいつが羨ましいと思うとは。
何の夢も持たないまま、ここまで来てしまった自分が情けない…
どんなふうに生きるといいのだろう。
正しく生きることがどういうことなのか大人たちに聞いてみても、
何も知ることが出来なかった。
こいつはハッキリと、"あなたにもやる事がある"と言う…
"あなたは頭が良いじゃない。その頭を、世の中のために使わないと" と言った。
初めて、自分以外の人が見えた。
"試験がんばれ~!ペクスンジョ最高!"
カードに書いてある文字から、俺に寄せているこいつの信頼が寂しく伝わってきた…
こいつの信頼が、厳しい説教のように… 俺を締め付ける。
"もっと世の中を見ろ" と。
"すべき事を探せ"と………
振り向かないまま何気なく手を振ったけど……
お前に分かるか?
その小さい動作の中に隠れている、たくさんの意味が…
そうだオハニ お前も試験がんばれよ。あせらず、緊張せずに。
そうだ…オハニ! お前もファイトだ!
昨日の夜のことは、感謝しているよ。
不落粥も。
フォークも。
"ペクスンジョ最高"という言葉も…
お前がくれた、たくさんの温かい気持ち。
夜中俺の頬を凍えさせた冷たい風よりも
俺の心を開かせてくれた、お前の温かい真心…
良かった。
本当に良かった。
あんなに苦労しても諦めずに、面接を受けていたんだな。
それで何日か気が落ち着かない日々が続いていたけど…
でも、ついにやり遂げたな。
ノアのかたつむり。 オハニ!
あの酷い雨風に耐えながら、少しずつ前に向かっていったお前に、
ありがとう。
初めて他人の成功を、切実に願わせてくれたお前に…
ありがとう。
赤いコートがよく似合っているな。オハニ
母さんの電話のせいで来てみたけど…
もちろん分かっていた。
母さんの作戦だってことくらい。
だけど、準備して出かける俺の足取りは、少し楽しげだった。
俺の中の知らない男は、今夜は気分が良いようだ。
"生まれて初めてミュージカルを見た" というオハニ
"私にくれた合格プレゼントよ、どんなに獲るのが難しいか"
500ウォンの人形1つのくせに、小さいことに意味をつけて話すこいつ。
それに、ボンジュングの前でカッコ良くゴミ箱にゴールインさせた
俺の中の幼稚な男

本当に気分良いな。
俺は、分かった。
"キ~~~~~ ドカン!!!"
耳をつんざくようなその音で、ガラガラと崩れた俺の心。
風も日差しも止まってしまったような、その瞬間。
俺が本当に守りたかったものは…
今朝"言いたいことがたくさんあるのに、何も言えない"と
言いたげだったお前の顔。
俺のことを心配してひそかに後をつけてきたお前の足取り。
そして、お前がそばにいると面倒で仕方ないと思った時間というもの…
本当に俺が守りたかったものが…
その時、分かったんだ。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*






















ヨンセンヒョンも感激~~~(≧▽≦)

