字が綺麗な人は勉強ができる。

 

 中学受験のために二ヶ月半通っていた塾に,そう書かれた印刷物がありました。

 

 また別のところで,「試験中に字を綺麗に書く阿呆がおるが,字なんぞ丁寧に書かなくてもいいのだ」と宣う先生がおられました。

 

 計算が早い子は字がゲシュタルト崩壊を起こしていることがあり・・・要するに字が崩れていて読みにくいということですが・・・,書いた本人ですら読めないことがあります。

 

 さて,真相は・・・。

 

 

 

 

 字が綺麗とか汚いとかはあまり関係ないと思います。

 

 流石に高校生になって横にまっすぐに字が書けないのはどうかと思いますけれど。

 

 

 

 

 

 ・・・あれ,最近の私も怪しい・・・たまに右下がりになっているし💦

 

 小学校の四年生までは「みみずに失礼」なほどの字を書いていた私。

 

 あるクラスメイトの書いていた字がきっかけで,読める字に変貌していきました。

 

 のちに出会う先生の字を真似していき,今の字に至ります。

 

 たまに字を褒めていただけるので,素直に嬉しいです。

 

 おっと,綺麗に字を書いていて答案を書くスピードが遅くなると,「タイムパフォーマンスが悪い」と言われることがありますが,私も浪人時代に同じことを言われたことがあります。

 

 まぁでも,字が綺麗か汚いかは学力とあまり相関関係がありません。

 

 

 

 

 しかし,いくつか言えることがあります。

 

・できる子は,数学の問題を適宜メモしながら解いている。そのメモをいい加減に書かない。

 

・できる子は式だけ書いておしまいにしない。言葉でどうしてそう考えたかを書いている。

 

・字の書き方が「投げやり」ではない。筆圧が高い子が多い。字がとにかく濃い。あまりふにゃふにゃしていない。字をたくさん書いていて,書き慣れているということでしょうか。

 

・間違いを直すときも,もともと書いていた間違いと直しの違いが分かりやすいように書いている。

 

・どの本のどこを見たのか,類題がどこにあるのかなどのメモが適度にある。

 

・頭の中で物事を整理しながら書いている。とりあえず式を書いちゃえ,ということはしない。一行一字,確認しながら書いている感じ。

 

・適度に色ペンを使っている。ノートをデコればいいというわけではない。

 

・字にせよ図にせよ,あまりキツキツに詰め込まない。スキマを残しながら書いていく。

 

 

 

 

 という傾向があると思います。

 

 高校生にして書道の先生並みに字を書く子が過去にいました。

 

 しかも字を書くスピードが通常の3倍。

 

 どこかの赤いモビルスーツの方か。

 

 受験界の「スーパーサイヤ人」だったことは確かです。

 

 その子のノートが塾にたくさん残っていますが,まぁ綺麗。

 

 綺麗なだけではなく,情報量も適切。

 

 教えていた者が口述したこともメモしてありました。

 

 あれこんなこと喋ったのかぁとびっくりすること数多あり。

 

 

 

 

 字を見ると学習意欲が見えてきます。

 

 粘り強く考えようとしているのか,とりあえず答えさえ出ればいいと思って書いているのか。

 

 字を見ればかなりの精度でわかります・・・。

 

 

 

 

 

 もちろん,字が汚くてもできる子はいますし,ノートを全然取らなくても旧帝大に受かっていく子はいますから,ノートに書かれたことだけで生徒を判断することはありません。

 

 

 

 

 

 今日の話の終わりに,一つ違う話をします。

 

 今朝の毎日新聞の中で東京と地方の間にある受験格差について書かれていました。

 

 ある地方のトップ高校で熱心な指導を受け,見事現役で東大に合格した方の話。

 

 東大の先生の話。

 

 地方から東京に出て,また地元に帰って塾をされている方の話。

 

 まだ津市は三重県の県庁所在地ですから,受験では有利な場所です。

 

 

 

 

 

 しかし,塾も予備校もない,大きな本屋さんもないところは日本にはたくさんあるわけです。

 

・自分が受けてきた試験の体験を話してくれる先輩がいない。一緒に受験を目指す仲間もいない。

 

・どんな問題が出てくるのか,どんな試験形式になっているのか,入試要項の内容以上のことがわからない。

 

・勉強をしようにも,参考書を売っている書店がない。

 

・受験レベルのことをきちんと教えてくれる先生がいないこともある。

 

 

 

 

 「雲を掴むような話」という言葉があります。

 

 全く手掛かりが掴めない,どうすれば乗り越えられるのかわからない。

 

 どうすれば合格するのか全くわからない。

 

 受かり方を教えてくれる人が身近にいない。

 

 これからどう歩いていけばいいのか手掛かりが全くない・・・。

 

 

 

 

 地方に住んでいるからと言って,そんなことがあってはいけないと思います。

 

 いまはインターネットというものがあります。

 

 下手に使えば時間が溶けますが,上手に使えば受験を乗り越えるツールにできます。

 

 塾の仕事を奪いかねない,私としてはあまり教えたくない情報・・・かも💦

 

 でも,そんな小さい根性では商売はやっていけないとも思うのです。

 

 「太っ腹」でないとONゼミナールではない,と思うのです。

 

 塾長のお腹は日々縮小していますが,心はもっと太っ腹になっていきたいです。

 

 これから思いついたことや知っていることをここに色々書くことで,例えば東大や京大に進むにはどんな勉強をしたらいいのかわからないと困っている方のお役に立てればと思います。

 

 

 

 

 

 それでは今日はこの辺で。

 

 お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

ONゼミナール代表 長田 俊将

www.on-semi.jp