共通テストの国語や英語の文章の量,昔のセンター試験の頃と比較して大変なことになっています。
英語はセンター試験時代の1.8倍というとんでもない状況。
もちろん,九割取らなければいけないというプレッシャーとは解放されますけれど。
社会や理科の情報量もものすごいことに。
1ページを読むのに数十分かかっていた高校生時代ならば,えらいことになっていたことでしょう。
いまはかなりマシになっていますが。
そうでないと,恐ろしい情報量の問題文を捌くのは無理。
生徒の前で問題とのガチバトルをすることを考えると・・・。
言葉は人一倍知っているはずです。
でも,文章を早く読めなかったのです。
何せ音読しながら文章を読むようなペースでしたから・・・。
サッと必要な情報だけを拾って読むなどと器用なことはできませんでした。
いっときは速読法にハマりかけたこともあります。
大人になってからもやろうとしたことがあります。
全くものにならなかったのですけれどね。
その人その人の頭のでき方によります。
自分に合った本の読み方を見つけましょう。
そのためにはやはり本を読まないといけない。
場数を増やすのが一番です。
理屈はその後。
自分の脳みそでたくさんの情報量を捌く練習をしましょう。
早く読もうなんて考えなくてもいいのです。
必要なことを読み取ること。
これにつきます。
小説は登場人物の心がわからないから解けない・・・と言う生徒がうちにもいます。
そんなのわかるはずがない,と言っておきました。
書いている人にしかわかりませんって。
登場人物が何を思ってそのセリフを発しているのかなんて。
演劇やドラマだって,登場人物がある程度の解釈を加えてセリフを読むことがあります。
あまりにおかしなことを言っていると,演出さんや監督さんからストップがかかるから,調子に乗らない方がいいとは思いますけれど。
アドリブの考えものかも・・・ちょっと横道にそれますが。
劇中のセリフの中にある発声練習で,いくら横浜の公演だからと言っても「ブルーライトヨコハマ」を歌うとか。
あとで共演者にちょっとだけ怒られました💦。
お子様には好評だったようです。
京浜急行の横浜駅の発車メロディーがこの曲なので。
さて,話を本線に戻します。
結局国語の問題の解答は,本文中にしかないのです。
接続詞をしっかり読むとか,言葉の意味を理解しておくとかして,きちんと文章を読むこと。
これしかないと思います。
早く読もうとか,楽に流し読みしようとか考えない方がいいです。
大怪我をします。
自分に合った方法で文章が早く読めるようになるために,みなさん,本をどんどん読みましょう。
おすすめは・・・小説でもいいと思います。
小学校高学年なら,宮沢賢治の「グスコー・ブドリの伝記」などいかがでしょう。
私の知人の宣伝をします・・・。
友人が「ゆめみトランク」という劇団をやっていまして,この作品を見事な人形劇にしています。
小学校高学年〜中学生くらいの子に見てほしいと真面目に思っている作品です。
宣伝終わり。
ブルーバックスの本もいいと思います。
池波正太郎さんの作品は,美味しいものが食べたくなるので今の私には危険😅。
筒井康隆さんの作品は予想外のことをしでかすので面白いかも。
ただ,ある程度本を読みこなしてきた人向き。
講談社現代新書とかも面白いものがあります。
あなたの本の読み方を見つけてください。
そして昨日も書きましたが,言葉を知りましょう。
漢字を書けるようにしましょう。
勉強できない子に漢字を書かせると,驚愕するくらい漢字を知りません。
そんなのスマホを使えば出てくるから覚えなくてもいいって。
あのね,そんなのだから本が読めないし,勉強が進められないし,物事を理解することができないのです。
人間が他の生き物と違うのは,言葉を積極的に使ってやり取りをしたり,自分たちのやってきたことを記録にして残したり,言葉で新しいことを考えるところです。
人間生活の基本の一つなのです,言葉って。
その割にろくに日本語が書けない人がここで偉そうに吠えているわけですが😂。
すみません・・・伝えたいことがあって書いているのですが。
言葉をしっかり見てください。
その意味をもっと深く考えてください。
微分は細かく分けること,グラフをこれでもかとばかりに細かく分けていくと,どんなにグリングリンの曲線でも直線に近似できます(微分可能な場合のみ)。
積分は微分したものを集めて足してしまう,細かい断片を積んでいくことなのです。
区分求積法の説明を先に読んでおくとわかりやすいかもしれません。
数学の言葉,丸暗記では全くわかるようにはなりません。
言葉の成り立ちをしっかりと見て,なんでこんな名前になっているのかを考えてください。
それができれば数学の勉強はかなり楽になりますし,その方が楽しいはずです。
数学が無味乾燥な数式や記号の羅列ではなく,妥協なき正確さを目指した「自己表現」の手段であることがわかるかもしれません。
「事故表現」にならないように,ミリも狂いなく正確に言いたいことを伝える手段が数学です。
化学も,「イオン化エネルギー」,「電気陰性度」と「電子親和力」の違いで混乱する人が本当に多いですが,これも日本語を見ていないから。
言葉の成り立ち,長い用語は分けて読んで意味を考えればわかるものです。
でもそれが面倒なのか,始めから自分には無理だと諦めているのか,その手間を惜しむ人が多いのです。
だからできないのですよ。
本当に!
もっと言葉をしっかりと捉えてほしい。
本をしっかりと読んでほしい。
言葉を一つでもしっかりと使えるようになってほしい。
もう一度言いますが,人間の思考ツールは言葉です。
そこから派生してくる数式や論理記号もありますが,大元は言葉。
最後の方はちょっとだけ吠えてしまいましたが,お互い色々な本を読みましょう。
最近はわかりやすい参考書も増えているので,勉強もしやすいはず・・・なのですけれどね。
それすら読めない人が増えています。
書いてある日本語の意味がわからない,と正直に言ってくれました。
駿台文庫の名著と言われる「原点からの化学」シリーズの本を,地方の公立進学校の子に勧めたことがありますが,「こんなに難しい文章ばかりの本,さっぱり意味がわかりません😭」と言われてしまい,ちょっと悲しくなったこともあります。
・・・そういや,私も昔は苦労しながら読んだかな。
でも,その過程を通らないと読めるようにはならないのですよね・・・。
自分で頭を使って文章を読む訓練,春休みはいい機会だと思いますから,ぜひやってみましょう。
塾でも言葉や漢字のテストをしようかなぁ・・・(脅迫💦)。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
ONゼミナール代表 長田 俊将
www.on-semi.jp