学年末テストが近くなりました。

 

 生徒によってはものすごく広い範囲から出題されることもあり,かなりみんな頑張っています。

 

 私の塾では生徒の自発性が要求されます。

 

 自分から勉強しようという気持ちを持っていないと,何も得るものはない・・・とまでは言いませんが,かなり損をします。

 

 学校の授業で何かを習ったとしましょう。

 

 中学二年生が天気を習っていますので,「冬の日本の天気」の特徴に関する問題をやってもらいました。

 

 この生徒は非常に真面目で,自習にも積極的に来てくれます。

 

 問題を解き終えた後で見せてもらいました。

 

 「シベリア気団」,「西高東低の気圧配置」,なるほど言葉はきちんと頭に入っています。

 

 天気の記号を忘れていたのはご愛嬌・・・雪の記号をちょっとだけ間違えていました。

 

 風向きの定義を勘違いしていたり。

 

 東西南北を「高校一年生の終わり」に覚えた人間に指摘されたくはないわなぁ💦。

 

 

 

 

 ちょっと脱線しますと,何を隠そう,この私・・・。

 

 地図を愛していたにも関わらず,高校一年生の頃まで東と西がわかりませんでした😂。

 

 京都駅から地下鉄烏丸線に乗って,今出川駅を降ります。

 

 同志社大学の図書館の真下に出てきたのかなぁ。

 

 そこから東に進むと最初は京都御所が見えて,さらに歩いて河原町通を越えると,鴨川が賀茂川と高野川に分かれる「デルタ」があって,出町柳駅に着く・・・と思って歩いていたら,全然そういう気配がなく,右手に上京区役所が見えてきました。

 

 京都市にお住まいの方ならお分かりでしょう・・・。

 

 ・・・このまま歩くと,なんだか異様に広い通り,堀川通に出てしまいます。

 

 まぁそこまでいけば気がつくかと思いますが,私は上京区役所があるところで気づきました。

 

 これ,私が高校一年生の終わりに京都へ行った時の話です。

 

 「東へ向かおうと思っていたら,何も思わず西に向かっていた」。

 

 はははははは・・・😂。

 

 

 

 

 こんなのでも名古屋市内で3番目の公立進学校に入れました。

 

 こんなのだから3番手の学校にしか入れなかったとも言えるのかな・・・。

 

 でも,母校に罪はもちろんありません。

 

 私の大ボケがいけないわけです。

 

 

 

 

 脱線終わり。

 

 

 

 

 さて,細かい語句を覚えていても,その意味をきちんと理解できるでしょうか。

 

 どうしてシベリア気団が乾燥していて冷たいのかわかりますか。

 

 北極圏の街よりシベリアの町のほうが気温が低くなる理由とか。

 

 ヤクーツクとかオイミャコンなどの気象情報を見ていただければ,ときには−60℃という驚きの最低気温が見られます。

 

 

 

 

 緯度が高いところでは当然太陽の光は当たりません。

 

 冬になると太陽が出てこないこともあります。

 

 そうなると,空気の温度は下がります。

 

 

 

 

 陸地の奥の方になると,とにかく水がありませんから,ちょっとしたことですぐに気温が変化します。

 

 水が比熱が大きくて,言い換えると熱しにくくて冷めにくいので,海沿いの街は気温があまり大きく変わりません。

 

 逆に内陸になると温度が急激に変わります。

 

 夏暑く,冬はあらゆるものが凍りつく寒さ。

 

 朝と昼でも,緯度が高いところならば夏と冬でも気温の差は恐ろしいほどあります。

 

 

 

 

 

 日本でもそうですが,シベリアも海沿いより内陸部の方が気温が低くなります。

 

 そういうことで,シベリア内陸部の朝の気温は恐ろしいほど低い温度になります。

 

 そこでは空気中に水蒸気がちょっとでも含まれていたら,すぐに凍って地上に降ってきます。

 

 ですから,あのあたりの空気は非常に乾燥していると言えます。

 

 気温が低いということは,空気が重たいということになります。

 

 この空気が重いというのが「高気圧」というもの。

 

 乾燥した重たい空気がシベリアの大地に溜まり,そこから色々な方向へ風となって吹き出していきます。

 

 

 

 

 シベリア高気圧から時計回りに冷たい空気が吹き出していきます。

 

 大陸から吹いてくるので,この時の風は乾燥しています。

 

 日本海を超えて,北西方向から風が吹いてきます。

 

 日本海を越える時に海水を「吸い上げて」,湿った空気に変わります。

 

 その風が日本の真ん中にある山脈にぶつかります。

 

 風が山に当たると,空気は高いところに上げられます。

 

 湿気を含んだ空気が山を駆け上がっていくのです。

 

 標高が高いところになると,当然地面から熱をもらいにくくなり,気温が低くなります。

 

 温度が下がることで空気中に含まれていた水蒸気が水滴になります。

 

 そして温度が低いとに変わり,それが降ってくると「雪」です。

 

 従って,日本海を超えて最初に風が当たる日本海側では雪がかなり降ります。

 

 北海道でも,雪が積もっているところとそうでないところの差がかなりありますから,地図を見ながら比較してみましょう。

 

 

 

 

 太平洋側には水蒸気を抜かれて乾燥した風が吹いてきます。

 

 それはそれは冷たくて,外に出かけようとする私の気持ちを折りにきます。

 

 我が家の辺りでは「伊吹おろし」といいます。

 

 冬のこの時期,何週間も雨や雪が降らないことも珍しくありません。

 

 

 

 

 どういうふうでもいいのですが,知識をつなぐ勉強がしたいですね。

 

 なかなか自分ではできないので,そのために塾や予備校があるのです。

 

 逆にいうと,自分で知識を覚えようという気概がない人は塾や予備校に行っても無駄!

 

 おっとはっきり言ってしまった💦。

 

 無駄とまでは言い切れないかもしれませんが,「神通力」は著しく下がるでしょう。

 

 

 

 

 知識は単独では何も使えないことが多いです。

 

 それがつながって知恵になり,積もり積もって文化や文明をつくるのでしょう。

 

 知識は必要です。

 

 暗記も必要。

 

 でも,今の生徒たちは暗記した先の勉強ができていないと強く感じます。

 

 その原因はなんなのでしょう?

 

 考えてみませんか。

 

 

 

 

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

ONゼミナール代表 長田 俊将

www.on-semi.jp