おはようございます。
今回はひたすら努力を重ねて栄冠を掴んだ生徒の話をしようと思います。
この生徒は私にとって思い出深い生徒です。
・・・上の写真の中にいる子ではなく,もっと上の世代の生徒です。
この頃の私は生徒によくアンケートを取っていました。
専用の用紙を作って,キンコーズで大量に印刷して裁断して,1000枚単位で持っていました。
授業の後でこの紙を配って生徒に授業の感想を書いてもらうのです。
中には口さがないことを書いてくるものもいました。
「延長授業はやめてほしい」
「雑談をしてくれないのか」
「板書する内容をプリントにしてくれ」
「演習問題をプリントにしてくれ」
・・・合理的なことを言ってくる子もいましたが,一部には「なんじゃこれは」と思いたくなるコメントもあってことも事実。
たとえば板書をプリントにしたら・・・。
あなた絶対に授業を受けないでしょ。
内職するよね。
・・・だったら参考書を見れば丁寧なまとめがあるし,そっちを見たらいいよ。
まだ駆け出しの頃の私は怖くてそんなことをよう言いませんでしたが・・・。
こうやってたまにアンケートを取っていると,かならず
「いつもありがとうございます」
というコメントだけを書いてくる生徒がいました。
おとなしい感じの,それでいて体育会系。
黙々と努力をするタイプの子で,数学を中学一年生からとっていた子でした。
この生徒のすごいところ。
指導を始めた頃から「負けず嫌い」なところが出ていました。
生徒たちは難しい問題がやりたいと言ってきていますので,妥協した難易度の問題でお茶を濁すことはしませんでした。
最初は基本的な問題で大事な概念を掴んでもらい,それを活かして解く難しい問題に進んでいくようにしています。
難しい問題になると,生徒の本性が見えてきます。
・明らかに闘志をなくす子・・・。
できるのが当たり前だったから,たまにできない問題に当たると途端に「こんなの自分には関係ないんだ」などと考えてしまう。
こういう生徒はものすごく損をしていると思うのですが,どうお思いでしょうか。
・その問題に到達しないように遅延行為をする生徒。
できる子に多いです。中途半端にできる子に。
できない問題をやるのが怖いのでしょう。
できない問題があることを周りの大人に知られたくないのかも。
そういう子は,だんだん授業に来なくなることもあります。
授業の時だけ体調を崩すのです・・・😂。
・他の問題に移る子
賢明な選択だと思います。
私もそうして差し支えないと話してありました。
一問に何時間もかけて,ほとんど勉強が進まないというのは,塾の授業ではあっては行けないことだと思っています。
ある程度効率を重視していかないと,自習と同じだなぁとなってしまいますから。
・他の子とディスカッションを始める子。
こういう子は伸びます。
解けない問題を一緒に考えて糸口を探って,3人集まれば文殊の知恵と言いますが,いい考えを生み出して見事に正解に到達します。
実は一年目に東大の理Ⅰと理Ⅲに入った男の子二人はそうやって切磋琢磨していました。
・黙々と考える子
元々ある程度の能力があるという前提で。
どんなに難しい問題を出しても,時間がかかっても解いてくる子がいます。
他の問題を先にこなしておいて,難しい問題に後からじっくり取り組みます。
うんうんと唸って,頭を抱えて,
「やっぱ自分はアホなのかな」
などと呟きながら,諦めずにペンを握ります。
そして遂に最後には問題を解いてしまいます。
そういう子は旧帝国大の医学部以上に間違いなく入れます。
まさに一雫の水滴を果てしない時間落として行って,その間に岩に穴を開けてしまうかの如く。
勉強が大好きになる生徒はこういうところがあります。
なんとしても「いい大学」に行きたい,能力をつけたいとお考えならば,中学の低学年のうちにどこか進学塾に行かせてあげてください。
親御様にもそれなりの覚悟が必要です。
それなりの費用をかけて塾に通わせるわけですから,晩御飯のおかずがいくつか減ってしまうかもしれません。
海外旅行に行ける回数が減るかもしれません。
オシャレにもそれほどお金がかけられなくなるかも。
それでも,それ以上のリターンがあります。
教育はリターンで考えるものではありませんが,今の日本は「超」学歴社会。
その学歴で収入が大きく変わります。
中学生が一時間勉強をしたときに時給をあげるとしたら,いくらくらいになるか・・・。
ある人が計算したら一万円くらいになったそうです。
景気が良かった頃の予備校講師の時給ですよこれ😂。
あるいはお医者様がアルバイトに行くと,時給はこれくらいになるという噂が。
それくらいメリットがくるものなのです。
あくまで結果論で,子どもが私のように道を外してしまうとこの限りにありません・・・。
塾ってきちんとやれればかなりの年収になります。
それこそ予備校講師をしているよりもはるかにいいです。
そうですねぇ,大手予備校で数十年やってみえる先生くらいになるかも。
ただし,法人税とか消費税とか専門職の方に色々とお願いする報酬とかがかかってきますので,丸ごと儲かるわけではありません。
まぁでもかなりいい金額になるのは間違い無いです。
私もそんな頃を知っているので,なんとかしなければなぁと思っています。
中学一年生から塾に入っていれば,ある程度部活動を楽しみながら成績を維持できることが多いです。
私は部活動を奨励しています。
体力をつけてほしいし,社会性を身につけてほしいと思っているからです。
そのなかで最高の青春時代を過ごしてほしいと思っています。
最低限,英語と数学の勉強はしてもらいます。
平均点より20点くらい上を維持できるようにしてもらいます。
塾でもそれくらいの指導を行います。
平均点がやっと,という生徒でも,三ヶ月ほど頑張ればそのくらいになります。
これは中学生のうちに早めに動いたからです。
高校生になって伸び悩んでいるからなんとかしてほしい,とお子様を塾に入れたいという方がいますが,中学生時代ほど大幅な成長はできないことが多いです。
高校から勉強を始める物理と化学は別ですが。
なんでも最初から勉強を始めた方が良い結果が出ます。
理科はそれこそ最初の試験から良い結果が出やすいです。
なにせやるべきことがあまりありませんので,少しのことを手堅くやっていれば結果は出ます。
他にも結果を出すためには条件があります。
それは学校を休まないこと。
塾の授業も休まないこと。
これは守っていただきたいと思います。
一回休んだダメージを回復するのに,中学生なら三日。
高校生なら五日はかかると思っておいてください。
それだけ遅れを取り戻すのは大変ということです。
あと,小学校時代に算数があまりにできなかったお子様や,勉強を自分からしようとしないお子さんはあまり伸びません。
中学受験の段階からゲームにハマり,親御様といたちごっこを繰り広げていたようなご家庭の場合は,相当の覚悟をご本人と親御様に持っていただかなければなりません。
あと,年齢相応に発達していない生徒も出てきていますが,そういう生徒も目覚ましい結果を出すことは難しいです。
・・・最後に書いたことは申し上げるのが本当に心苦しいのですが,事実難しい事例は存在します。そのことを知っておいていただきたいのです。
平均あたりの力を持っている生徒なら,三ヶ月ほどで大きく変わる指導ができています。
それは今いる生徒たちが証明してくれています。
・・・中学生たちはなんでも吸収していってくれます。
指導していて気持ちがいいです。
高校生になってから塾に行こうというのはちょっと遅いと思います。
日頃の勉強をしっかりやっているのならまだ大丈夫。
でも,高校に入る段階で数学ができない・・・と言ってくるケースは大変です。
なにせ中学3年生で中学校の範囲を終えています。
高校1年生になる頃には高校二年生で学ぶ内容をやることになります。
これがどういうことを意味しているか?
数学は積み重ねの学問ですが,一番大事な土台の中学数学と数学ⅠAを,自宅や塾でほとんど勉強しない状態で高校1年生に進級することになるからです。
この遅れはあとから響いてきます。
もちろん塾ではフォローをしますが,かなり大変ですからご承知おきください。
この場合は部活動をすることは難しいと思います。
勉強に生活を捧げていただかないといけない場合が多いです。
・・・志望校によりますが。
色々と書いてきましたが,お役に立てば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
ONゼミナール代表 長田 俊将
www.on-semi.jp