日本初公開となるレオナルド・ダ・ヴィンチの作品、弟子との共作、弟子やレオナルド派と呼ばれる画家たちの作品など約80点を展示し、「万能の天才」の美の系譜を紹介。
<静岡展>11月3日~12月25日、静岡市美術館(同市葵区)
<福岡展>12年1月5日~3月4日、福岡市美術館(同市中央区)
<東京展>3月31日~6月10日、Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都渋谷区)
主催 毎日新聞社、各開催館、テレビ朝日、RKB毎日放送など 後援 外務省、イタリア大使館、アメリカ合衆国大使館 協賛 損保ジャパン、大日本印刷、宝島社
「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」展では、レオナルド・ダ・ヴィンチ研究の世界的権威であるカルロ・ペドレッティ氏の名誉監修、ダ・ヴィンチ研究の第一人者であるアレッサンドロ・ヴェッツォージ氏(レオナルド・ダ・ヴィンチ理想博物館館長)の監修により、木島俊介氏を日本側監修に迎え、ダ・ヴィンチの創造した「美の理想」に迫る。
中でも見所はこちら、サライ帰属の「裸のモナ・リザ」である。
![レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-裸のモナリザ](https://stat.ameba.jp/user_images/20110905/19/davinci-codex/f1/2c/j/t02200287_0385050211464518461.jpg?caw=800)
裸のモナ・リザ
16世紀 油彩・キャンヴァス(板で補強)
裸のモナ・リザは、そのポーズもモナ・リザに良く似ていることから、もう一つのモナ・リザの存在の可能性を示唆するとも言われている作品だ。実際にサライ作の洗礼者ヨハネ(アンブロジアーナ絵画館所蔵)といったレオナルドの弟子達による模写が多くあることからも分かるように、この裸のモナ・リザも模写である可能性を秘めている。もしかしたらレオナルド作のオリジナルがあったかも知れない。
世界一有名な肖像画モナ・リザは多くの芸術家に影響を与え、様々な模写や、パロディ作品をも生み出してきた。例えばこの髭を生やしたモナ・リザは、20世紀のシュルレアリスムの巨匠ダリを撮影した写真作品。
![$レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-ダリ_モナリザ](https://stat.ameba.jp/user_images/20110905/19/davinci-codex/06/02/j/t01810250_0181025011464518465.jpg?caw=800)
1954 Photographic elements by Philippe Halsman
from: Marcel Duchamp
こちらはレオナルドとも交流があり、実際に未完成のモナ・リザを目の当りにして感動の涙を流したと言われるラファエロが描いた「マッダレーナ・ドーニの肖像」。ポーズは全くモナ・リザと同じである。
![$レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-ラファエロ_マッダレーナ・ドナーニの肖像](https://stat.ameba.jp/user_images/20110905/19/davinci-codex/36/3c/j/t02200317_0800115411464518462.jpg?caw=800)
マッダレーナ・ドーニの肖像
ラファエロ・サンティ(1506年)
ピッティ美術館所蔵
そして19世紀のバルビゾン派、コローによる「真珠の女」は、その両手の組み方にはモナ・リザとの類似が指摘される。コローが没するまでアトリエに置いていた作品である。
![$レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-コロー_真珠の女](https://stat.ameba.jp/user_images/20110905/19/davinci-codex/29/ad/j/t02200311_0463065511464518460.jpg?caw=800)
真珠の女(1868-70年頃)
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
ルーヴル美術館所蔵