
人体の不思議展のプラスティネーション技法を開発した「グンター・フォン・ハーゲンス博士」は、この絵のテュルプ博士がかぶっている帽子を真似て、同じ様な帽子をかぶっていると、以前何かの記事で読んだことがある。
ハーゲンス博士は人体の不思議展の展示物の他にも、イギリスのチャンネル4で"Anatomy for Beginners"という人体解剖をライブ放映する番組を行ったりと、いろいろと物議をかもし出している人物だ。
私も実際に展覧会会場にも行ったことがあるが、本物の人体サンプルを目の当たりにする感覚というか、プラスティネーション化することで人体がおもちゃっぽくなってしまうというか、人権的にも確かに議論が起こるのは分からないでもない。
ところで人体博物館というと最も印象深いのが、フィレンツェにあるラ・スペコラ(LA SPECOLA)。フィレンツェ大学動物学科付属の博物館で、ピッティ宮の近くにある。動物の剥製や骨格の展示にあわせ、多くの精巧すぎる蝋細工の人体解剖模型がある。中でも有名なのがガエターノ・ズンボ作「キリストの頭部(17世紀)」と、クレメンテ・スシーニ作「解体されたヴィーナス(18世紀)」だろう。毛細血管まで精巧に作りこまれたこの蝋人形は、グロさを越えてどこかアートな魅力を備えているのである。
グーグルにもかなり画像がありますな~。やっぱり怖い。
レオナルド・ダ・ヴィンチは夜通し人体解剖をしたというが、良く平気だったなぁと思う。
確かにレオナルドの言うとおり、実際に解剖を行うよりも描かれた解剖図を見るほうが良さそうだ。