2011年に宇宙旅行実現!ヴァージン・ギャラクティック | レオナルド・ダ・ヴィンチのノート

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万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチの活躍を紹介していきます。

鳥は数学的法則に従って作動する機械である。鳥の運動をすべて再現するような機械を作ることは人間の能力でできることだが…、鳥の力そのものを再現することはできない。このように鳥を模して人間が作る機械には、鳥の精気だけが欠けている。だからこの精気は、人間の精気によって代用的に模造されなければならない。

レオナルド・ダ・ヴィンチは500年以上前にアトランティコ手稿f.161r-aに書いている。鳥のように空を飛ぶことは長い間人類の夢だったが、とうとう宇宙空間にまで旅行に行ける時代になった。ニューメキシコに建設中の宇宙空港ももうすぐ完成する。

世界初の商業宇宙飛行ツアー運営をめざすヴァージンギャラクティックは10月10日、「スペースシップ・ツー」型宇宙船「VSSエンタープライズ」号の、高度1万3700mから の自由滑空飛行に成功した。同社を経営するリチャード・ブランソン(Richard Branson)氏は、初めての宇宙飛行は2011年6月前後に実現し、自身が乗客第1号になることを発表した。ブランソン氏の家族と宇宙船を設計した米エンジニアのバート・ルータン(Burt Rutan)氏も同乗する予定という。




初飛行は機長ピート・シーボルド、副機長マイク・アルスバリーの両名が担当し、カリフォルニア州のモハベ宇宙空港に着陸した。

飛行以外にも試験項目は多岐にわたり、母機からの分離作業、エンタープライズの運動性能と失速特性の初期評価、設計での想定やシミュレーションと比較しての安定性の評価、同じく操縦性の評価、揚抗比(揚力と空気抵抗の比)の測定、着陸進入・着陸の操作など、それぞれ成果が得られた。

事前準備も入念に行なわれ、「ホワイトナイト・ツー」型母機母機「イブ」号は40回の飛行を実施しており、宇宙船エンタープライズを運搬しての飛行がそのうち4回だ。今回のエンタープライズの自由滑空も、安全面で正常に機能した。

機体を開発したのはスケールドコンポジット社。同社パイロットのシーボルド機長は「エ ンタープライズは飛ばしていて本当に楽しい。宇宙飛行する機体というだけでなく、世界最高度のグライダーでもあるのだ」とコメント。

ヴァージングループ創始者のサー・リチャード・ブランソンはモハベ宇宙空港で飛行試験 に同席し、「空はもはや限界ではなくなった。来年からは最後の開拓地、宇宙への進出が始まる」と語った。

ヴァージンギャラクティックが企画する商業宇宙飛行ツアーには、すでに370人が総額 5000万ドルの予約金を支払っている。宇宙飛行はまもなく22日に滑走路が完成する ニューメキシコの「アメリカ」宇宙空港で運営される予定だ。