
アトランティコ手稿f.1084r_城壁突破橋
レオナルド・ダ・ヴィンチが生きた時代(1452~1519年)にはエンジンもモーターもなかったので、レオナルドの数々の発明品は全て、人力か動物の力、水力、ぜんまい、重力を利用している。もしレオナルドの時代に現代のような強力なエンジンやモーターがあれば、どうなっていただろう?そんな発想からプチ小説「エネルギア」を書いてみた。研究の結果、実際には人力で飛行機械を飛ばすことは出来ないと悟り、レオナルドは羽ばたき型からグライダーのような滑空方にすべきであると述べているが、理にかなった正しい考え方だと思う。
ちなみに、イギリスの産業革命のきっかけとなったワットの蒸気機関が実用化されたのが1769年。
1832年にイギリスのウィリアム・スタージャンが電気で動くモーターを開発。
1860年にフランスのルノアールがガスエンジンを商用化し、内燃機関が実用化されている。
科学技術の進歩には長い時間と天才達のひらめきと膨大な努力が必要なのである。
今年6月に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」には、イオンエンジン(イオンの持つ電荷を利用して加速するロケットエンジン)が搭載されて、地球スイングバイに世界で初めて成功している。もはや科学技術はSFの領域に達しているなぁと感じる今日この頃である。