ウィンザー解剖素描集_RL19102r_一刀両断にされた子宮 | レオナルド・ダ・ヴィンチのノート

レオナルド・ダ・ヴィンチのノート

万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチの活躍を紹介していきます。

NHKスペシャルの「恐竜絶滅~哺乳類の戦い」を観た。
6550万年前、地球に衝突した直径10kmの隕石のせいで恐竜は滅び、私達の祖先である哺乳類は生き残ったが、その大きなポイントは…。

①哺乳類の方が小型で食料が少なくても生き残れた。

②恐竜のように卵を産みっぱなしでは、隕石衝突後の寒冷期に子孫を残せなかった。抱卵する鳥類は生き残った。

③哺乳類は胎盤で子供を大きく育てるという戦略で、母親の温かい体内で子供を育て、寒冷期でも子孫を残すことが出来た。


番組の中でCGによる胎盤の説明が分かりやすかったが、実はレオナルド・ダ・ヴィンチも子宮内の胎児とともに胎盤のスケッチを描いている。

レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-ウィンザー解剖素描集_RL19102r
ウィンザー解剖素描集_RL19102r
一刀両断にされた子宮

レオナルドは人間の子宮を真っ二つに断割り、内部に胎児と臍の緒を描いた。右側のデッサンは胎盤から胎児への血液の流れを図解している。母親の血液から酸素や栄養分を得て、二酸化炭素や老廃物を返すための「絨毛」も克明に描かれている。この仕組みよって母親と子供の血液は直接混じらずに物質交換を行うことが可能となり、親子で血液型が違っても大丈夫なように出来ているのだ。500年前に人体解剖をしていたレオナルドは、そこまでは知らなかったとは思うが…。


しかし卵による繁殖から胎盤による繁殖への進化というと、その一言で済んでしまい簡単すぎる感じがするが、実際のところどのようなプロセスでどの位の時間をかけて進化したのか?突然変異でそういう進化が起こるものなのか?生命の神秘というか、人知を超えた奇跡を感じる話である。

7月31日~8月1日に再放送があるので、見逃してしまった人はぜひ。

>>>番組サイトはこちら。哺乳類や恐竜を3Dで鑑賞出来て楽しい。