パリ手稿B | レオナルド・ダ・ヴィンチのノート

レオナルド・ダ・ヴィンチのノート

万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチの活躍を紹介していきます。

当時のまま綴じられた状態で、今日もその姿をとどめているレオナルドの手稿で最も初期のものが「パリ手稿B」だ。サイズは23.1cm×16.7cmで、もともとは100紙葉あったが1840年代に盗癖のあるリーブリ伯爵によって16紙葉がイギリスの書物収集家アッシュバーナム卿に売られてしまった。その16紙葉はアッシュバーナム手稿Ⅰとして、現在はパリ手稿と同様にフランス学士院図書館に収蔵されている。

→パリ手稿のファクシミリ版はこちらを参照。

パリ手稿Bは1487年~90年の間に書かれたノートで、レオナルドがミラノにいた35~38歳の頃のもの。絵画作品では「岩窟の聖母」や「ラ・ベル・フェロニエール」「白貂を抱く貴婦人」を描いている。

パリ手稿Bには多分、レオナルドの発明として最も有名な「ヘリコプター=空気ネジ」や、「オーニソプター=羽ばたき機械」、当時ミラノで流行していたペストを予防するために考案された「理想都市」、教会堂の設計や秘密の軍事技術などが描かれていたりと、非常に中身の濃い手稿となっている。
そしてアッシュバーナム手稿Ⅰとなった部分には「怪物の頭部に弦を張った楽器」などが描かれており、レオナルドが30歳の頃にフィレンツェからミラノへ音楽家として派遣された際に持っていたと言われている楽器を連想させる。


$レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-パリ手稿B_ヘリコプター
パリ手稿B ヘリコプター


$レオナルド・ダ・ヴィンチのノート-パリ手稿B_オーニソプター
パリ手稿B オーニソプター