初対面の人には…、「聞き役」に回り、「聞き上手」になる | Drummer Atsushi

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ドラムを叩くことを通じて、ワンネス(この宇宙世界に存在している全ては1つ)を目指します
―僕の叩くドラムは銀河の響き―

これはリアルでの初対面でのお話です(但し商談など利害関係が絡む相手ではない)。

 

初めてお会いする相手についての情報は通常ほぼ皆無に等しい場合が多いです。

 

まあ精々、名前とか出身地くらいでしょうか。

 

そして会話は最初はお天気に関するような当たり障りのない無難な話題からスタートさせるのが通例でしょうね。

 

相手がどんな人物なのかよく判別がつかないうちから、いきなり込み入った話題を持ち出すことはまずないでしょうから。

 

で、まさかその場で立ち話というわけにもいかないので、とりあえずはどこか落ち着いた雰囲気の喫茶店に入ります。

 

そこがホームグラウンドなら予め自分で目星を付けておきます。

もしアウェイなら相手にお任せした方が良いでしょう。

 

相手が選択した喫茶店がどのようなお店であるかで、相手の嗜好の一端が窺えることもあります。

 

さて、いつまでもお天気の話ばかりしているわけにもいかないので、次第に本題へと徐々に入っていきますが、このとき、自分はなるべく聞き役に回ります。

 

理由は相手に多くを語らせて情報を引き出すためです。

その相手が自分の知らない情報を沢山持っているかもしれません。

 

自分が能弁だとその分相手からの情報を得る機会がぐんと減ってしまいます。

 

また仮に、本題に入ってからも、何ら有用な情報も得られない、いわゆるホントに退屈な相手であれば、そこそこで切り上げてしまえば済むことです。

 

そんな退屈な相手を選択した自分に、まだまだ人を見る目が無かったと、あとあとの反省材料にすれば良いだけのことです。

 

閑話休題

 

今日の本題はここからです。

 

ごく簡単な一例を挙げてみましょう。

 

互いに健康問題に関心があって、とくに健康フードを実践していると仮定します。

 

そこで、僕が能弁な性格だとして、「毎朝、新鮮な生野菜を沢山食べています」とか、「今流行の糖質制限に励んでいます」とか滔々と話したとしましょう。

 

相手も同様な範疇の健康フード実践家なら、それなりに話に花が咲くのでしょうが、もし、相手がもっと有用な情報を持っていた場合、その人は「ああ、この人にはあの話題を話しても通用しなさそうだ」と思われて、適当に相槌を打たれて、それで終わりということになりかねません。

 

つまり、能弁であったために、自分の知らない有用な情報を得るチャンスをみすみす失ってしまったという簡単な例です。

 

健康フード程度の話題ならまだしも、これがもっと奥深い人生の根幹に拘る話題であれば、機会損失はなお一層大きくなります。

 

自分がまだ学生とか新社会人くらいの人生の経験値の少ない若造なら、相手に得意になって自慢げに話しても、中には親切に有用な情報を提供してくれる年長者もいるでしょうが、ある程度の年齢に達したらもう誰も何も言ってくれません。自分の底の浅さを自身で悟るしかないのです。

 

人間一生かけても、知っていることなんて、ほんの僅かしかありません。

 

裸の王様にならないためにも、自慢話は一切せず、ひたすら聞き手に回り、礼節を弁え、相手を敬い、謙虚でいると、霊性の高い相手からは貴重なお話が聴けます。

 

然しながら、自分自身より霊性が格段に高い場合、相手に瞬時に見抜かれてしまい、まず相手にしてもらえません。

 

それは、仮に相手にしてもらえたとしても、相手の話題の内容が自分には理解の範疇外のレベルになるからです。

 

階段を一気に何段も飛ばして駆け上がろうとすれば大怪我の元になりますし、小学生にいきなり微分・積分の話をしても困惑されるだけです。

 

まあ、通常の場合では、自分よりちょっと霊性の高い相手が良いわけでして、謙虚な心さえあれば、自身を引き上げることができます。

 

どんなお稽古事でも、いきなりプロレベルのことをやる人がいないように、霊性の向上も一歩ずつなんですね。