僕は少年・青春時代を西宮市で過ごしました。
一言で言うと、とても住み易い街でした。
その西宮市が「文教住宅都市」宣言を行ったのは、昭和38年、僕がちょうど小学校に上がった年でした。
幼少の頃の出来事は鮮烈に記憶していることがあり、当時、小学校の給食の時間になると決まって、「文教住宅都市西宮の歌」がスピーカーから流れてきたものです。
2:45あたりから
今にして思えば、「宣伝」の意味合いもあったのでしょうが、お蔭で現在でもメロディはしっかり覚えています。
さて、高らかに「文教住宅都市」宣言をしたからには、教育上よろしくない施設等が随所にあっては名ばかりのモノとなってしまいます。
事実、パチンコ店なども特定地域だけに僅かにあっただけで、その他いかがわしい業種の営業は認められなかったようです。
ところが、この西宮市の上を行っているのが、芦屋市です。
芦屋市といえば、関西の高級住宅街をイメージする方が多いかと思いますが、それだけではありません。
芦屋市は「芦屋国際文化住宅都市建設法」が昭和26年に制定された経緯から、教育上好ましくない業種は一切認められていません。
従って、芦屋市にはパチンコ店すら1件もないのです。映画館もありません。
勿論、人間が生きていくうえで、綺麗ごとばかりで済むわけがなく、清濁併せ呑む必要もありますが、特に、子弟を持つ親としては、こうした「棲み分け」も必要ではないかと思います。