フィルインの情緒的訴求と要領、フィルインの創作には無限の可能性がある | Drummer Atsushi

Drummer Atsushi

ドラムを叩くことを通じて、ワンネス(この宇宙世界に存在している全ては1つ)を目指します
―僕の叩くドラムは銀河の響き―

今回のドラム講座は題して「フィルインの情緒的訴求と要領、フィルインの創作には無限の可能性がある」(日本語訳)でした。

(講義での使用言語は台湾標準中国語です。)

 

参加者は5-6名程度でしたので、内容は濃いものとなりました。

(因みに、以前の無料講座の頃は30-40名程度)

 

時間にして僅かの1時間半でしたので、ほんのさわり程度で、さすがに深掘りをすることは出来ませんでしたが、今後、自身でフィルインを創作していくうえで、大きなヒントを得ることができました。

 

今回の講座のポイントは「Dynamics 」、「Rate」 、「Orchestra」 、「Phrase」の4つでした。

 

このうち、大半の時間を費やして解説していただいた、「Dynamics」 、「Rate」について。

 

先ず、「Dynamics」ですが、日本語で表現すると、強弱とかメリハリといった意味合いになると思うのですが、リズムパターンの延長のような平凡なフィルインでは正に単に「埋める」だけになってしまい、盛り上げ感に欠けるばかりか、曲中の変わり目ですよという合図にもならなかったりします。

 

曲調に合わせてメリハリをどのように付けるかですね。

 

次に、「Rate」は、日本語で表現すると、「密度」という感じですが、例えば、1拍や2拍のフィルインで、8分音符よりは16分音符、16音符よりは6連符で構成したほうが密度が高くなります。

 

バラードのようなゆったりとした曲調と、速いテンポの曲とでは、「密度」が異なるのが一般的でして、曲全体の雰囲気にも大きく関係してきます。

 

従って、フィルインを創作する際、この「Dynamics 」、「Rate」等を創作にどう生かすかが大きな課題であり、ここをクリアしないと、いざ演奏してみると、妙な違和感が生じてしまうことになりかねません。

 

講師がこれらのポイントを説明した後で、様々なフィルインを例示して実際に叩いてみせてくれましたが、ちょっとの違いが雰囲気に大きく影響するのが分かりました。

 

フィルインの構成で、如何にメリハリを付けるか、如何に密度を調整するかについては、もちろん絶対的な正解などなく、ドラマー自身の感性が問われることになります。

 

講師は何らかのヒントは与えてくれても、創意工夫を凝らして最終的にオリジナルなフィルインを創作するのは自分自身しか出来ないのですね。