台湾ではドラムのことを「爵士鼓(チュエシークゥー)」、ドラマーのことを「鼓手(クゥーショウ)」 といいます。もっとも、日本語にも鼓・太鼓をたたく人のことを「鼓手(こしゅ)」という言い方がありますので、割合近いかなと。
さて、台湾では通常のレッスンのほかにもドラム講座(座学)にもよく参加しています。そして、このときも言語は当然ながら中国語(北京語、台湾では「國語」という)で講義が進められるわけですが、通常の日常的な内容はまず問題なく聞けるとはいえ、音楽関連の専門的な用語となると「???」の連続だったりします。
そんなとき、瞬時に前後の話の内容からたぶん「アレ」のことだと推測しているわけですが、時には不明なこともあります。この間も、講師の口から「クワンフォンチン」という単語がポンと飛び出してきて、「えっ?何?それ?」と、頭の中をこの発音がしばらく巡っていましたが、とりあえずペンディングにして、その先の話を聞かないと、講義内容そのものが疎かになってしまいます。
英検やTOEICなどのヒアリングでも聞き取れない単語にいつまでも気を取られていると、話の全体像が疎かになってしまうのと同じことですね。まあ、もっとも最近はこうした「???」もぐーんと減りはしましたが…
で、さきほどの講義の続きを聞いているうちに、な~んだ「管風琴(クワンフォンチン)」つまり「パイプオルガン」のことだったと分かったわけです。でも、まさか、ドラムの講義でパイプオルガンの話題が登場してくるとは予想だにしていなかったんです。
レッスンのときでも、例えば、ハイハットは台湾でも英語をそのまま「Hi-Hat」と呼んでいるので、問題はないのですが、シンバル類を総称して中国語で「銅鈸(トンパァー)」といい、「ハイハットオープン」は「鈸(シンバル)」を「開」けるから「開鈸(カイパァー)」といいます。以前、レッスン中に講師が「カイパァー」云々と言ったとき、しばらく頭の中は「???」でしたね。
ドラムを叩く反射神経が良くないと話しになりませんが、言語についての反射神経も良くしておかないとならないというお話でした。