和歌山城を訪れました。実は訪れたというより、市役所に用事があって、そのままお城の中を通って帰宅したというのが正確なところ。

 

お城というと、天守や石垣に目が行きがちですが、今回特に興味を引かれたのがこちら。

 

写真の赤丸部分:

 

一見すると石垣の一部ですが、よく観察すると周囲の石とは質感が異なっていて、元々この山にあった岩盤そのもののようです。

 

和歌山城が築かれたのは1585年。豊臣秀吉が紀州を平定した後、弟の秀長(小一郎)は新たな支配拠点を急いで整備する必要がありました。そして、その普請を担当したのが藤堂高虎。

 

大河ドラマ「豊臣兄弟!」では、ぶっきらぼうだが気は優しい「愛されキャラ」として描かれています。

 

後に「築城の名人」と呼ばれる高虎が、最初に大規模な城づくりを経験した場所の一つが和歌山城とされています。

 

城が築かれた場所は、当時「岡山」と呼ばれた小高い岩山。何年もかけて巨大な総石垣の城を築くより、元々の岩山を巧みに利用しながら城郭化したことがよく分かります。

 

もちろん後の浅野氏や紀州徳川家の時代に大規模な改修が行われ、現在見られる石垣の多くはその後の時代のもの。

 

それでも、こうした自然岩盤が各所に残っていて、築城当時の風景を少し想像できます。

 

小一郎が紀州支配の拠点としてこの地を選び、高虎が岩山と向き合いながら工事を担った城。和歌山城はそんな秀長の代表的な仕事の一つ。

 

石垣や天守を見るだけでなく、足元の岩盤にも目を向けると、大河ドラマとも絡めて、440年前の築城工事の息遣いが聞こえてくるようでした。

 

石垣の横には綺麗なアジサイ園が。

 

まだ梅雨前。もうしばらくで見頃になりそうです。