熊野古道の大塔(おおとう)エリアを歩いてきました。

 

今年は熊野古道が世界遺産に登録された20周年の年だそうです(2004年に世界遺産に登録)。

 

通常、熊野古道中辺路ルートの起点は滝尻王子なのですが、今回はその滝尻王子に向かうルートです。鮎川王子を出発し滝尻王子をゴールとしました。

 
外国人観光客を相手に熊野古道をガイドしている通訳案内士の方に伺うと、通常のルートは滝尻王子スタートでその日のゴールは高原という所になるプランが多いとのこと。
 
ボクは高原その先の近露を越えて、野中という所まで1日で歩きましたので、高原なんて歩き出してすぐやん!という印象があります。
 
実際ガイディングしながらでも午後から滝尻を歩き出しても夕方には到着できるらしいです。今回のような鮎川王子からのルートが選択肢の一つになれば、午前中から出発するいい感じのコースにできるという算段もあるようです。
 
これからメジャーなコースに育てていきたいとのことでした。
 
本日の出発地点はここ「鮎川新橋」バス停から。この施設にトイレがありますので、済ませてから出発します。当時の鮎川王子はこの辺りにありました。

 

住吉神社:出発して橋を渡って割りとすぐの所。

鮎川王子は現在この神社に合祀されています。

境内にある夫婦樹(めおとぎ)。槇(まき)と無患子(むくろじ)という種類の異なる木がくっついて生育している御神木です。


御所平(ごしょだいら):

後白河上皇の頓宮(仮の殿)があった場所。後白河上皇は30数回、熊野御幸されています。毎年行ったとしても30年余。すごいな。毎回そこに立ち寄る自前の宿泊施設を持っていたんだな。

 

話は逸れますが、オリックスバファローズに頓宮選手という選手がいます。昨年(2023年)のパリーグ首位打者。やんごとなきお名前だったんですね笑。

 

お薬師さん(薬師如来):

耳の病気になると、川原で穴の開いた小石を見つけてお薬師さんにお供えすると看板の説明にありました。

 

穴の開いた小石を見つけるのはなかなか大変そうですが、ここ以外の薬師如来を祀っている近隣のお寺でも同じようなことが説明されていましたので、この辺りでの風習のようです。

 

梅の木:

収穫の時期になると、写真に写っている青いネットを広げておいて、落ちてくる梅の実を受けます。


北郡橋:

床面が木材でできている趣のある吊り橋。2トンまでという制限付きながら、なんと自動車も通行できます。

 

この辺りの地名は「北郡」と書いて「ホクソギ」と読みます。難読だぁ。

 

橋からの眺望:正面に見える山が左右でツートンカラーに分かれているのは、右側の濃い緑は人工植林、左側の明るい緑は自然林です。


清姫堂・清姫の墓:

歌舞伎の演目にもなっている「安珍と清姫伝説」に出てくる清姫の御霊をお納めしている所。

 

道成寺でこの物語を初めて聞いた時の、大蛇となって相手の安珍を焼き殺すという女性の恐ろしさ!笑が今でも残っています。お墓のあるこの一帯では、清姫側から見た別の捉え方がされているのだろうなぁ。

 

熊野古道館が見えてきました(三角屋根の茶色い建物)。ゴールまでもう少し。

 

滝尻王子到着!

 

約8.5 km、2時間15分の旅でした。ちょうどいい有酸素運動。


マスク・薬無しでも花粉症の症状は出ませんでした。嬉しい!そろそろボクの花粉症の時期は終わり。

 

経路の動画をどうぞ(54秒)。