鈴木雅選手が巨人の若手を中心に、ウエートトレーニング、食事やサプリメントの摂取方法などを指導するようになるとのニュース。これは野球界にとっても筋トレ界にとってもいいことですな。
ちなみに我らがソフトバンクホークスは、私の故郷、長崎が誇るマルヤジム・高西文利代表が、10年も前からチームの筋トレ担当のトレーニングアドバイザーとして選手の体力強化に努め、今しっかりその成果が出ております。
もちろんベンチプレスを挙げればそれだけでホームランを打てたり豪速球を投げられるようになるわけではなく、強靭な身体という土台の上に、ボールやバットをいかに上手に扱うかという技術練習が不可欠。
体力向上の手段が、走り込みや100メートル走100本という類の昔ながらのもの以外にも、ウエイトトレーニングからのアプローチも当たり前の選択肢の一つとしてもう少し野球界全体に広がっていけばと思います。
プロ野球でも一昔前までは一流のピッチャーほど、利き腕でボールより重たいものは持たない、日常生活で持つ一番重たいものは箸や、みたいな時代がありました。
その後も自分の意思でウェイトトレーニングを始める選手がいると、コーチから「そんなことをやる力が余っているとは、試合で全力を出してないのと違うか、俺がもっとしごいてやろうか」と言われたというような話を読んだ覚えがあります。
私自身は早くから野球にウェイトトレーニングを取り入れた方だとは思いますが、それでもいくつか当時の呪縛があって、例えば「野球選手にフロントレイズはご法度」というのがありました。
肩の前の方に余計な筋肉が付くと腕の回転が悪くなるという理屈だったように思います。もし肩の強化をするのなら大きな筋肉よりもゴムバンドなどでローテーターカフ筋をと。
頑なにそれを守っていて、数年前にジムのメニューで初めてフロントレイズをやった時は、たった3キロのダンベルでもすぐに挙がらなくなって、コーチに呆れられたことがあります。
その後特に野球に支障はないので大丈夫と確信していますが、最新の運動生理学の観点からはどうなんでしょ。
余談になりますが、私のトレーニングベルトには鈴木雅選手のサインを頂いております。締める前にサインに向かって「今日もいいトレーニングができますように」とお祈りするのが一つのルーティンです。