PWG : BoLA N3 Part3~Chemical Reaction~ | コアドラのプロレス研究室

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ジョニー・ガルガーノ vs.トレヴァー・リー トーナメント準決勝
疾走感のある攻防。テクニックもありますが、スピードを重視したうえで、早期決着の可能性を提示します。
互いにすでに1試合こなしているという前提があるので、ペースの上げ方も自由自在です。乱戦をベースとしながら、軽さを使って反復動作を意識的に使って展開をしていきます。
多くの内容がまだまだ途上でありながら、連続性のある攻防は見ごたえがあります。リーは表現や調整能力、技の使い方はとても細やかですが、技の完成度や精密さに欠けますね。手数勝負、決め手勝負になった時にガルガーノに対して、完成度で若干ながら後れを取る。見栄えが大事だというのを感じさせます。
素晴らしい攻防も多かった終盤を見ると、この二人の可能性の豊かさに感嘆します。好勝負。


ケニー・オメガ vs.リコシェ トーナメント準決勝
レスポンスを見ながら反応は豊かに、変化に富んだものになっています。トーナメント内のシングルマッチでありながら、遊びの多さは気になります。
PWGという空間はそもそもおふざけを良しとしすぎている節があるわけですが、その空気に迎合しすぎると、緊張感が薄れてしまい、ドリームマッチの素養も弱くなってしまう。
それに気が付いたか試合を通して位置づけを修正し、得意のダイブで疲労感を抽出すると、イカれた発想も織り交ぜて試合を白熱したものに。素晴らしい発想もいくつも飛び出し、ドリームマッチかつトーナメントとしての体を成しました。好勝負。


ビフ・ビューシック&ドリュー・グラック&ボビー・フィッシュ&セドリック・アレキサンダー&トマソ・チャンパ vs.クリス・ヒーロー&チャック・テイラー&リッチ・スワン&ジョーイ・ライアン&ウィリー・マック
まずはグラックとヒーローが先発し、鮮やかなチェーンレスリング。テクニックを最大級に生かしたユーモアを交えながらも、素晴らしい攻防を見せていきます。エキシビジョン的な態度だから繰り出せる空間です。
交代を繰り返し、シングルベースで試合を作っていき、雄弁な語り口をちらつかせつつも、可能性はすべて見せずに、たったワンアクションを契機として、驚きのスポットを生み出しました。決勝前、セミ、エキシビジョン、多人数戦。好き放題できるピースを揃えるだけ揃えた空間で生み出した約4分のスーパースロースポット。会場との親和性もバッチリ、この4分でこの試合のすべては語れます。この団体でしか出せない驚愕の空間は、ファンマッチとして行くところまで行ってしまいました。スワンがいるので、ドラゲーのスポットもいくつか拝借しましたね。評価の難しい試合ですが、私はこういう試合大好きです。



ロデリック・ストロング vs.ジョニー・ガルガーノ vs.リコシェ トーナメント決勝
3WAYとしてのステップを適切に踏みながらも、密度、質ともに高い鬩ぎあいアクションを矢継ぎ早に続けていきます。
1人落ちのプロセスもサイクルを早めながらの1vs1、そして3人入り乱れと二つの方法論を交互に進めて試合を作りロデリックが適宜腰攻めで支配を図ります。
3人の入り乱れは流れるような攻防の移り変わりがとても楽しいですが、狙いすぎましたね。ハイセンスな攻防ゆえに、過剰なまでの3人の関わりが難しい。好勝負としておきますが、バランス感覚を調整すれば、さらに上の内容が見えたでしょう。




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試合結果
○ジョニー・ガルガーノ vs.トレヴァー・リー トーナメント準決勝
ケニー・オメガ vs.○リコシェ トーナメント準決勝
ビフ・ビューシック&ドリュー・グラック&ボビー・フィッシュ&セドリック・アレキサンダー&トマソ・チャンパ vs.クリス・ヒーロー&チャック・テイラー&○リッチ・スワン&ジョーイ・ライアン&ウィリー・マック
ロデリック・ストロング vs.ジョニー・ガルガーノ vs.○リコシェ トーナメント決勝