ROH Better than our Best 06 Review | コアドラのプロレス研究室

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ジャックエバンズvsジェイククリストvsデイヴクリストvsマットサイダルvsジミージェイコブスvsエーススティール 6MAN MAYHEM
試合は一応はトルネードマッチではなく参戦権は二人だが、他の4人も割りと自由に入ってきていい模様、細かく把握できてません。ドラゲー参戦ということもあってか、若き日のボーンがマットサイダルとして参加している。

内容的には魅せ技重視の試合になっている。徐々に入り乱れだして6人がリングで乱戦。見た目に華やかな技が多く、見ていて面白い。レスリング的な中身は特にないが、初戦の会場を暖める役としてぴったりの試合。ジャックエバンスの630°はいつ見てもうなってしまう。


デリリアスvsリッキーレイヤース(w/ジュリアススモーキーズ) (デリリウスは負けると解雇)
レイヤースは、ネックブリーカー中心に組み立てるなら、グラウンドでももっと首攻めを強調してほしかったかな。技を並列的に使ってるように見えた。
デリリアスもなにか物足りないし、煽った割りにあまり中身が伴ってなくて、あまりいい試合とはいえないかな。


ジ・エンパシー(ジミーレイブ、アレックスシェリー)&吉野正人(w/プリンスナナ)vsDO FIXER(堀口元気、斉藤了、ドラゴンキッド)
ドラゴンゲートらしいスピード感のある試合。このスピード感を生かした連携で、会場の盛り上がりが一気に加速。この一度動き出すと思わず息を呑むスピード感はさすがだね。スピード感は保ちつつ、大技を打ちまくるクライマックスは目が離せなくなる。最後はレイブのぺディグリー型のフェイスバスター。盛り上がりもよく、いい試合だった。


ジミーヤンvsAJスタイルズvsサモアジョーvsクリストファーダニエルズ  4コーナーサバイバル
Fatal 4 wayとは異なり参戦権は二人で、二人はエプロンで待機。
4人ともちゃんと見せ場もあるし、組み合わせによって、それぞれ展開が変わっていくのもよい。最大の見所は、スタイルズとジョーの打ち合い。それぞれ一回一回の絡みの時間は短いものの、だからこそのテンポの持続と強弱が提供できている。クライマックスの流れるような展開は前の試合とまた違ったスピード感で、トータルの内容的にはこちらの方が上回った形になった。


ブラットジェネレーション(CIMA&土井成樹)vsオースチンエイリース&ロデリックストロング(ch) ROHタッグ王座戦
序盤はグラウンド主体の展開、ROHvsドラゲーという意味で最初は軽く出方を伺うといったところ。中盤からは、リング狭しと動き回るように。エイリースが鼻血を出したあたりからペースは少し下げ、ブラットジェネレーションがゆるいヒールアピール。アピールとしてゆるくとも、会場を操作するという点では素晴らしい。
エイリースの孤立→ストロングに交代あたりから、一気にクライマックスへ。会場からのThis is Awesome!やHolyshitチャントが示すように、ここぞとばかりに詰め込んだ、スピード感のある打ち合いは圧巻。前の試合をさらに上回り、そしてドラゴンゲートの存在感を十二分に示した好勝負。


ランスストームvsブライアンダニエルソン(ch) ROH王座戦
ランスはECWワンナイトスタンド以来10ヶ月ぶりの試合。
とことんレスリングにこだわった手堅い展開、そして職人気質の二人が試合をするのだから、当然といえば当然だが、先の3試合がスピードを重視した展開になったために、この試合の手堅さはかなり遅く感じるようになってしまった。しかし、高い技術力で会場を納得させた好勝負。


ホミサイドvsコルトカバナ シカゴストリートファイト
普段からコメディ路線に回ることが多いカバナが、ハードコア部門で大爆発。普段のキャラクターは身を潜め、全力で相手を潰すことに専念。
イス、テーブル、ラダー、有刺鉄線ボード…etcとあらゆるウエポンを用いて、ホミサイドとの残虐な試合をやりきった。大会最大のハイライトとなるECWでも見られた、会場中の椅子を投げ込む名シーンを出すほどのヒートを作り出すことに成功したが、その後すぐに決着せず、変に試合を長引かせたせいか、最後はインパクトに欠けるものになってしまったのが難点。しかし、ケチをつけるのはそこくらいで、今大会を最後を飾るにふさわしい好勝負となった。


総括
全体的にレベルが高い。ドラゲーの試合、対抗戦、ROHの試合、最後にはデスマッチと異なる展開で紡ぎだされた好勝負の連続は、さすがはROHと言わざるを得ない。