私の癌に対する過剰な恐怖は、何十年も前の母親の闘病からきてる、と思う。
子どもの私にとってかなりの恐怖で負担だったのに、それを吐き出せずに心の奥に押し込めたまま今になってる。
大嫌いだったお母さん
いなくなってほしいと思ってたお母さん
嫌いな母親がいなくなって私はせいせいしていた。
それなのに母親が死んだ歳には自分もしぬんじゃないかと、その一年は怯えて過ごしていた。
痛い痛いと叫んで仰け反っていたあの女。
そんな姿みたくなかった。
どうしていいかわからない。
そんなことで悩んでいたことを周りの大人の誰にも言ってこなかった。
というより、言おうという感覚を持っていなかった。
私は感情を無くしてたんだね。
嫌だったこと、いっぱいあるはずなのに嫌だという感覚がなかった。
いつも黙って暗い表情でいるのが楽ちんだったよ。
あの頃のこと、少しずつ書いていけるかな。