表皮ブドウ球菌は、
美容の世界でも注目されており、

女性の肌をぬぐったものを
培養し、
そこから、
表皮ブドウ球菌だけを抽出し、
化粧水として作成し、
販売しているところもある、と
聞いたことが、あります。



それだけ、
肌をピカピカにする美肌菌、
表皮ブドウ球菌は、
どうやって増えるのか?


出産時は、赤ちゃんの肌は無菌です。

その数秒後には、
みるみる
全身に菌が広がります。


周りにいる大人、
パパ、ママ、じーじ、ばーばの
肌にいる菌が、
赤ちゃんにうつって、

表皮ブドウ球菌は、生後1歳までに全身に広がり、定住します。


だから、
周りの大人の肌の
菌の状態が、とても大事。

表皮ブドウ球菌がいっぱいいる家族に
育てられた
赤ちゃんは、
幸せものです。

皮膚が丈夫に育ちます。


そうして広がり、定住した
表皮ブドウ球菌は、
各々家族特有のものであり、

他の家系の表皮ブドウ球菌が、
新たに定着するのは無理です。


例えば、
ドクターゆきの皮膚には、
表皮ブドウ球菌がいっぱいいるのですが、

(ずっとお湯だけ洗いしてますから、
表皮ブドウ球菌にとって
とってもいごごちのいい環境なのです。)

患者さんで来院された
子供アトピーに、くっつけようとしても、

その子の肌の上で、
ドクターゆきの表皮ブドウ球菌は、
繁殖することはできません。
定着しません。


多少、その子の持っている
少ない表皮ブドウ球菌を
応援はするかもしれませんが、

お湯だけで、流れて行きます。


よく
酒蔵には、
その蔵ごとに、
定着している菌が違うので、
同じ米でも、
蔵が違えば、
味が違う、のと一緒。


腸内細菌も、そうです。
生まれた直後は腸内は、無菌です。

数秒後から、

出産時に受け継いだ
お母さんの腸内細菌が、
わーって増えていきます。


1歳までに、
お湯だけ洗いで、美肌菌を定着させ、

色んなものを食べて、
雑菌とか土壌菌とかも舐めて、
腸内に強い菌を増やしていく。


だから、
生後1歳までが、
とっても、大事です。



太古の昔から、

我々の先祖は、
肌の表面を
お湯だけでなで洗いで、

過酷な地球上生活を
乗り越えてきたのです。




石鹸やボディーソープやシャンプーは、
すすいで、落としたと思っていても、
実は、
1週間位、肌の表面にくっついていた、
というデータが、実際にあります。


さらに、保湿クリームで覆ってしまうと、


表皮ブドウ球菌が、居られる場所が、
ない!

そんな、
人工物で覆われた、
荒れ地に、いい菌は住めないのです。


荒れ地でも、住めるのは、
な、なんと、
黄色ブドウ球菌です。

アトピーを悪化させる、
黄色ブドウ球菌です。
肌を壊す毒素を持ってます。


ドクターゆきが、

お湯だけ洗いを
皆さんに勧めはじめて、

はや10年以上たちます。


その間、
年に1〜2例は、

SSSS
(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)とか、

新生児剥脱性皮膚炎とか

の赤ちゃんが受診されます。


そこで、必ず質問してます。
入浴時は、どうしてますか?

全例、
「毎日、ベビーソープで洗って、
市販の保湿剤とか、
処方箋でだせる
保湿剤を塗ってました」


!!

なんと、
毎日、ベビーソープで洗われている
赤ちゃんが、
SSSSになってます。


この病気は、
黄色ブドウ球菌が、

全身に広がり、
菌がもっている表皮剥脱毒素で、

皮膚が、赤く剥けて、痛みがあります。

熱もでます。

抗生剤の軟膏と内服で治療しますが、

最近は、
MRSAと言って、
主流の抗生剤が効かない
黄色ブドウ球菌が、
増えていて、

それが原因かどうかは、
細菌培養で、5日目位にならないと
わからない。
そして、
抗生剤の種類を
それに効くものに変えなくてはいけません。

新生児の場合は、
命を奪うこともあるので、

怖いです。


だから、

「毎日、ベビーソープで洗って、保湿剤を全身に塗ってます」

という赤ちゃんの肌に、

一部でも、ジュクジュクがあったら、

ドクターゆきは、

お湯だけ洗い、
と同時に、

まずは、ジュクジュクを
細菌培養に提出。

フシジンレオ軟膏という抗生剤を
塗ってもらって、

一週間後、
培養の結果は、
黄色ブドウ球菌!がほとんどです。

・・・あぶない、あぶない


「毎日、ベビーソープで洗われて、保湿剤を塗られている」赤ちゃんほど、

死の危険と隣り合わせ
だと、

ドクターゆきは、
思っています。