マックスの悲惨体験(1)
マックスはミュージシャンにしては珍しく、
あまりお酒を飲まない。
酒の場そのものも、あまり好きではない。
喫茶店でもラーメン屋でも、BGMで曲が流れてきたら
一緒に口ずさむような、ほんっまに歌だけが好きな人だ。
そんなマックスに先週悲劇が起こった。
知り合いに「もう一軒だけ」とせがまれ行ったのが、
生涯初のキャバクラ。
普段から「どうして男はああゆう所に行くんでしょうか」と
スナックですら疑問でいっぱいのマックスが、だ。
「一緒に行った人とは全然話せないんですよ」
「隣りに座る女の子が15分もすれば席を立って、
また別の子が来て、また席を立って・・・」
「疲れました。何が面白いんでしょうか」
マックスの事だから、女の子の質問に真摯に丁寧に
返答をしていたと思われる。
キャバは指名しない限り、女の子が次々入れ替わり、
その都度「お名前は?」からスタートするので、
真面目に答えていたら、そりゃぁ普通の人でも疲れ果てるだろう。
スナックもキャバも大好きな夫を持つ私は、
システムを大体知っている。
その場を想像したら、お・・面白すぎる!!
遠くから見ていたかった。 |柱| ̄m ̄)ジーーッ
相手を気遣い、誠心誠意質問に返答する。
間違いなく接待していたのは、マックスの方だったはずだ。
当然、会計の3万8千円にも納得がいかぬ。(おごりですが)
「あんなに疲れる思いをして、どうして」
「他にもっと使い道があるんじゃないでしょうか」
「あそこにいる男性はみんな、どうかしてます!」
うちの夫にも聞かせてやりたいww
どうかしてるらしいよ! :*:・( ̄∀ ̄)b・:*:
そして、次なる悲劇へと・・・
つづく
祈り
少ない仕事を取り合い、潰し合い、
危機管理という名の恐怖にしばられ、
自分が生き残るため、大事な社員や家族を守るため、
本当の心にフタをして、時にはしたくない事もする。
きっと誰も悪くない。
でも、常に敵か味方かを探っているその姿は、
切なくて涙が出る。
倒産した
失業した
社長が逮捕された
自己破産した
今までテレビでしか見なかった文字が、
身の回りにあふれてくる。
みんな必死なんや。
「ぽんつくと喋ってたら、久々青空見た気分」
と良く言われるようになった。
黒い所にいるんやね。
でも、そうするしかなかったんよね。
私がマックスの応援をする時、
協力してくれる人に建築業界の人が多いのは、
ほんの少しの間でも青空が見たいと思うからなのかもしれない。
何もしてあげられない。
ただ側にいることしか出来ません。
でもちゃんと見てるから。
心の中にあるキラキラしたものを、
自分の手で握りつぶしてしまわないように。
体中が真っ黒になっても、
そのキラキラを大事に守って、
いつか、そこから抜け出せる時がきたら、
青空の下で夢を語ろうね。
あなたがあなたのままでいられますように。
Libera 「sanctus」
金持ちになりたいと思う時
「おぅ姉ちゃん、何やってんの?ヒマなら不倫でもせぇへんか」
甘~いお誘いの電話。山ちゃんだ!
何ヶ月かに1回、こんな軽口を叩きながらも
私の様子を気にしてくれる、優しいバーテンです。
「それどころちゃうわ!不倫するヒマあったら、確定申告手伝ってよ」
「ほんま、お前って色気ないな~」
「うるさい。だって伝票が~税務署が~わぁーーー」
「はははは」
山ちゃん(4?歳)、友人の紹介で知り合ったのは1年程前かな。
昔は大きなお店を切り盛りしていたらしいが、
私が知り合ってからはバーや居酒屋を転々とし、
最近雇われ店長してた店は、不況のあおりか潰れた。
「今日で店やめるし」 以来の電話。
バイトではあるものの、とあるバーで働き始めたらしい。
とりあえず一安心。
私は普段お金がなくても、割と平気な方です。
(0円はムリやけど)
服が買えなくても、髪なんかボサボサでも、
化粧品もその辺の試供品でいいし、
外食大好きやけど、50円のインスタントラーメンでも平気。
心が充実しときゃ、後はどーだっていいんです。
でもね
こういう時はいつも思う。
「お金があれば」って。
喋ればバカ話しかしませんが、山ちゃんは凄い人です。
相手が気を使わないで済む、気の使い方ができる人。
そして、オーラがある人です。
マックスもオーラのある人ですが、山ちゃんもそれは同じ。
どんなに小さなお店でも、彼が立てば豪華なナイトクラブが見える。
これ、言葉で説明すんの難しいんよね~
その人のオーラの大きさからすれば、
今立ってる場所が狭そうに感じるというか、物質的な事じゃなくて。
お金があれば、どーんと店でも買って
「後お願い」できっと彼は自分の能力をいかんなく発揮するんやろう。
だけど現実、私にはマックスの応援ですらひーひー言ってる状態なので、
指をくわえて見ているしかない。
どーか、いつかでっかいお店が持てますようにと
祈るしかない。
お金持ちの皆さま。
どうか有能な人に金をくれてやれ。
いつか1600円しか持ってない日があって、
でも飲みたかったので山ちゃんの店に徒歩ででかけた。
洒落たカウンターの上に、1600円をじゃらじゃら並べて(小銭かよ^^;)
「これで飲めるだけ!あ、帰りのバス代200円返して」
と1400円支払う。
「お前なぁ」と笑いながら、お酒を何杯か作ってくれ、
食べてない私に煮卵を作って出してくれたものだ。
お金持ちになりたいと思う。
お金持ちになって、みんながそれぞれの居場所に
帰っていけたら、どんなにか楽しいやろう。