最近は手抜きをされている歴史教育の中、どちらかと言えば悪役を振られそうな人物に、鈴木貫太郎と言う人物がいる。
敗戦時の総理大臣で、2・26事件だったか5・15事件だったかで襲撃され一命を取り留めた人物だし、侍従長も勤めた人物。
当時既に高齢ながら、敗色濃い中で、いかに“上手に”負けるかを模索した人物でもある。
結果として、「聖断」による戦闘停止に結びつき、ドイツ第三帝国のように本土焦土化や、占領軍による分割の結果としての分断国家日本を阻止した立役者でもある。
無論、昭和天皇との信頼関係あっての結果だ。
さて、脱毛の現在は武力戦争こそないものの、国家国民に突きつけられた危機は、同じ様なものと言って良い。
事態を打開する為に就任した鳩山、菅、野田三代は、この国を危機に追い込んだという点で、万全の期待を受けて登場しながら、逆のことをした東条英樹以降数代の内閣と大差あるまい。
否、目に見えないだけに、より深刻かもしれない。
東条内閣から鈴木内閣まで、約4年。
鳩山内閣発足から間もなく4年。
最後の期待として登場した鈴木貫太郎のように、未来を将来世代に託し、古い世代の残滓に引導を渡すことが石原慎太郎にはできるだろうか?
それとも………。