[軍学共同反対:転載] 「稼げる大学」はどこへ行く? 4月29日シンポのお知らせ | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

29日に下記のシンポジウムが開催されますので紹介します
対面とオンラインの両方で参加できます。・
小寺隆幸

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「稼げる大学」はどこへ行く? ― アカデミック・キャピタリズム再考(2024.4.29
開催)
https://transuniversitynetwork.blogspot.com/2024/04/2024429.html
日時:2024年4月29日(月)13時30分~16時30分(開場は13:00)
会場:東京大学 赤門総合研究棟 A200講義室
申込:4月28日(日)までにこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/6thmmF6BEp2m45r96
※対面参加者は申込無しで来ることも可能ですが、急な会場・スケジュール変更等も
ありますので、できるだけ事前申し込みをお願いします。

司会進行:
 隠岐さや香(東京大学/科学史/大学横断ネット呼びかけ人)
 米田俊彦(お茶の水女子大学[名誉]/教育史/大学横断ネット呼びかけ人)
第Ⅰ部 シンポジウム
・パネリスト
 本田由紀(東京大学/教育社会学)「国立大学法人法の変更と国立大学の危機」
 堀口悟郎(岡山大学/憲法学)「国立大学の統治構造」
 田中智之(京都薬科大学/日本科学振興協会理事/薬理学)「『選択と集中』の何が
成果か?」
・コメンテイター
 光本滋(北海道大学/高等教育/大学横断ネット呼びかけ人) 
第Ⅱ部 それぞれの現場からの問題提起
趣旨説明:
 国際卓越研究大学法案の策定過程で「稼げる大学」という言葉が登場したときに、
多くの大学関係者が戸惑いを感じた。その後の経過が示しているのは、この「稼げる
大学」という発想が相当に深い根を持っていることである。

知識を市民が求める公共財とみなして知の自由な流通を求める「知と学問の公的体
制」から、知識をいわば私有財産とみなして知識を提供した企業や、研究を請け負っ
た大学の利益を優先する「知と学問のアカデミック・キャピタリズム*的な体制」へ
の転換が1980年代からアメリカやイギリスなどで生じていた。

日本では21世紀初頭に小泉純一郎内閣の下での国立大学法人化により政府は設置者と
して国立大学の経費負担義務を免れ、運営費交付金の財政措置等を通じて大学を統治
することが可能となり、アカデミック・キャピタリズム(大学資本主義)への道が開
かれた。国際卓越研究大学の登場はその総決算であると同時に、「稼げる大学」への
の転換をさらに加速しようとするものである。

「稼げる大学」はどこに向かおうとしているのか?それは本当に研究力の向上や「イ
ノベーション」につながるものか?与党政治家と官僚や特定の大企業が癒着しながら
経済を支配するクローニー・キャピタリズム(縁故資本主義)と結びついて研究不正
を蔓延させ、研究力を低下させ、大学の私物化を推進するだけではないか?

今日の大学をめぐる状況があまりにも深刻であるだけに、できるかぎり根底的。原理
的な次元にさかのぼって学術的に考える機会としたい。

主催:隠岐さや香研究室+大学横断ネット