たんぽぽ舎【TMM:No1603】10/9地震と原発事故情報 | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

たんぽぽ舎です。【TMM:No1603】
2012年10月9日(火) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.柏崎刈羽原発ツアーに参加して(さよなら原発みなと 山田知恵子)
 とうふの上に建てた原発-原発立地内まで届いている真殿坂断層
 来年の春、バス3台ぐらいで再稼働阻止の行動を新潟でやろう!
★2.毎週金曜の官邸行動で参加者に書いてもらった
 「よせがき」ナマの声(その1)            (たんぽぽ舎)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇10月30日(火)午後6時30分~、東京・蒲田 村田光平さん講演会
★4.新聞・雑誌から
 ◇JA全中 脱原発宣言 全国大会決議へ (10月5日 東京新聞より)
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┗■1.柏崎刈羽原発ツアーに参加して
 │  とうふの上に建てた原発--原発立地内まで届いている真殿坂断層
 │  地盤が弱く、どんどん沈んでいく、道路がたわんだようにへこむ!
 │  来年の春、バス3台ぐらいで再稼働阻止の行動を新潟でやろう!
 └────(さよなら原発みなと 山田知恵子)

○10月6日・7日、東電柏崎刈羽原発の再稼働阻止のために先制的な運動のため
現地視察をする、たんぽぽ舎の企画に参加しました。
 東京電力は来年から柏崎刈羽原発を動かしたい、もし動かせない時はもう一
度値上げすると信じられない程ずうずうしいことを言っています。
 今回の視察は世界最大規模と言われる柏崎刈羽原発の立地地元に行き、40年
以上にわたって反対運動を続けている地元のみなさんと交流しつつ、また原子
力発電所を見学し、再稼働阻止のための知恵を出し合おうというものでした。

○6日あさ8時30分、約40人で新宿からバスにて出発、現地で車にて参加するご
夫婦もいらっしゃいました。都心を出るのに少し渋滞しましたが1時40分過ぎ
に刈羽村に着きました。
 バスの中ではゆっくりと眠りたいと思いましたが、柏崎刈羽原発について何
も知らないのでいただいた沢山の資料を見ながら、また恒例の参加者自己紹介
も聞きながらなんとか頑張っていました。
 まず刈羽村の生涯学習センター「ラピカ」に着きました。補助金により莫大
な費用をかけて作られたいわゆる「ハコモノ」です。バスの中でNHKの「原子
力マネー」という特集を少し見ましたが補助金により作られたハコモノの莫大
な維持管理費が負担になり財政が破たんしている自治体が多いとのことです。
刈羽村は人口が少ないところに柏崎市と同程度の補助金が出ているため、まだ
潤っているとのことでしたが、柏崎市はかなり苦しいそうです。

○今回地元のすばらしい方々に出会うことができましたが、出迎えてくださっ
た刈羽村村会議員の近藤容人さん(ようにんさん)もとてもユニークな方でし
た。バスの中で地元出身で原発反対の運動をされてきた菅井さん(国学院大教
授、すばらしいガイドぶり)が近藤さんのことを「魚の引き売りをしながら、
議員もやっている」と話していらしたのでイメージとしてリヤカーを引いてい
るのかと思っていましたが、トラックでした。確かに地方では車でないと動く
のは難しいので考えてみれば当然ですが。
 ようにんさん(親しみをこめて)は魚などを売りながら地元の人たちとお話
をして親しまれているようで、通常想像すると村八分にでもなりそうな原発立
地での反対派という感じとは違うようでした。一緒にバスに乗り込んでいろい
ろお話しながら案内をしてくださいました。
 村議会で「(もし)原発事故で死亡された方は、どうするのか?」との質問
に村長が「置いて逃げます」とか、「最悪の原発事故で、刈羽村民の生命と財
産を守る自信はあるか?」と質問したら、「ございません。」と答えたなど笑
い話のようなお話を聞きました。
 ようにんさんの案内で畑の中から原発が見えるところや観音岬という所から
柏崎刈羽原子力発電所を見ました。また原発の東側の椎谷(しいや)の集落な
ど5年前の中越沖地震でめちゃめちゃにやられ、殆どが新しく立てた家を見な
がら進みました。中越沖地震は2007年7月16日に起きたマグニチュード6.8の地
震です。柏崎と刈羽村で大きな被害がでて、死者11名、全壊1089世帯、被害は
4万世帯とのことです。この地震はそれほど大きなものではなく、この規模の
地震は日本では1年に1・2回は起きているとのことで、大きな被害が出たの
は地盤がいかに軟弱であるかの証明であるとのことでした。
 原発のすぐ東の大湊の集落は原子炉建屋から1キロと離れていません。
 また、原発の西側の荒浜という集落の海岸にも行きました。砂浜がずっと続
いており、計画が持ち上がった当時反対する人が「とうふの上に建てるような
もの」と言った言葉が、実感できる場所です。
 その後発電所すぐ近くに建てられ、10月1日にオープンしたばかりの宿泊施
設やサッカー場(2面)園芸サポートセンターなどがある複合施設「とうりん
ぼ」も見学しました。あまりに建設費が高いので、「金の畳でもひいてあるん
じゃないか?」と言われたそうです。とにかく、いろんな業者が金を使わせて
儲けようとさまざまな提案を刈羽村にしてくるとのことでした。

○このあと、本日の宿、石地海水浴場にある「佐渡見」に向かいました。
「佐渡見」は読んで字の如く「佐渡」を見る宿でした。あいにくの天気でした
が、なんとか佐渡の島影は見えました。
 とにかく、こちらのご主人は気風のいい方とのことで、夕食は海の幸満載の
おいしい料理が沢山でびっくり、満腹になりました。食事のあと背広に着かえ
たようにんさんと、柏崎市会議員の矢部忠夫さん、高橋新一さん、そして皆さ
んの高校時代の恩師、佐藤保夫さんが参加されて交流会がもたれました。
たんぽぽ舎は「ふるさとは原発を許さない」と書いた大きな横断幕をプレゼン
トとして作成して持ってきていました。また前日の金曜日に官邸前抗議参加者
に「柏崎刈羽原発に再稼働阻止のために行くのでメッセージを書いてほしい」
と要望して書いていただいた寄せ書きも2枚持ってきていました。
 柏崎市会議員の矢部さんや高橋さん、刈羽村の近藤ようにんさん、そして恩
師の佐藤さんのお話に私は人間としての誇りと気概を感じました。とりわけ佐
藤さんがみなさんの精神的支柱となっていることが、永年原発反対運動をやり
続けてこられた一番の支えではないかと思いました。
 福島原発の事故以来、福島からの避難者が新潟に3000人来られた。原発はふ
るさとを奪う、もう原発に未来はない、また柏崎刈羽のように全国の原発立地
で永年反対運動をやってきているところは少ない、と胸をはっての力強いお話
でした。
 バスの中で菅井さんが1974年発行の「高教組」原発反対特集号1 という機
関紙を配ってくださいました。その中で佐藤先生は地盤問題などを科学的に分
析しながら「このように行政の怠慢と東電の科学無視の態度は随所にみられる。
このような態度で原発が建設され、運転されるなら、当然大事故に結びつき結
果的には新潟県ばかりでなく、日本中の放射能汚染という事態を招くことにな
る。公害列島日本になったように深刻な「放射能汚染列島」になるのではない
だろうか。
 わたくしたち高教組が県民と共に真剣に反対に立ち上がることが国民として
の責務であると信じている。」と書いておられました。
 まさに福島第一原発のような事故を防ごうと永年戦い続けていた皆さんの運
動と気概に敬意を表します。
なお、プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワークさんのホームページで
この原発反対特集号1(ガリ版刷りです)などの当時からの沢山の資料が見ら
れます。http://www.kisnet.or.jp/net/jishin/index.htm

○東京からの参加者の質問などもあり、予定時間を超えて10時ころまで交流会
が続きました。その中で来年バス3台くらいで福島の方も参加してもらって再
稼働阻止の行動をこちらでやりましょう、という提案がなされました。

○2日目の朝は日本海に浮かぶ大きな虹を見ることができました。残った漬物
やご飯を頂いてもいいとのことでパックに詰めて、宿の皆さんのまごころに見
送られ出発しました。
 まず、真殿坂(まどがさか)断層という原発立地内まで届いている断層を見
学しました。ここは地盤が弱く、どんどん沈んでいくので道路は撓んだように
へこんでいました。また他の畑の場所では何度盛り土をしても沈下するので川
でもないのに橋を架けてありました。この湿地の続いている先に原発からの送
電線がつながっていました。東電は当初、真殿坂断層は原発敷地のところで止
まっていると都合の良いことを言っていたそうです。
 その後、原発前にある原子力発電所サービスホールに行きました。この施設
ではこどもから原子力賛成にとりこもうと子供向けの物作りや遊び場など、ど
この原発でもやっているようなことをやっていて、数人の親子連れが参加して
いました。
 驚くことに「原子力発電は地球温暖化から地球環境を守っています」とか
「原子力発電は、酸性雨のもととなるガスを発生しないクリーンなエネルギー
です。」などいまだに平然とそのパネルを出していました。置いてあった子供
向けパンフレットにはまやかしばかりが書いてありましたが、裏表紙には「も
っと原子力を知りたくなったら以下の施設に行こう」と書いてあり、福島第一
や第二のPR館を紹介してあるのです。本当に東京電力とは恐れ入った会社です。
 最上階には発電所の模型が展示してありました。1234号機と567号機
の間には丘がありますが、そこは当初なるべく民家から離れたところに建設す
るため原子炉建屋の予定地でしたが、あまりにも地盤が脆弱なため、そこを避
けて建設したようです。
 一号機の西側に免震重要棟がありますが、中越沖地震の時にはドアが壊れて
入ることができず、路面にボードを出してきてそこが急の指令所になったそう
です。地震により道路は波うち、配管はずれ、使用済み燃料プールから水が漏
れるなど、「とうふの上にたった」原発は大きな被害をだし、7機全部が止ま
りましたが、あろうことか東電は危険な原発をまた稼働させました。しかし、
損傷の激しい2・3・4号機は動かすことができなかったそうです。
 このことはたんぽぽ舎発行パンフレット「新潟県中越沖地震による柏崎刈羽
原発の損壊」(2008年2月刊/400円)に写真入りで詳しく載っています。

○帰りのバスでは感想や今後の運動への提案などを話しながら夕方6時30分
頃には新宿に到着しました。地元の皆さんを紹介してくださり、詳しく案内し
てくださった菅井さん、ありがとうございました。
 今回、現地へ行ってみて強く思ったのは東電や行政が柏崎刈羽原発の地震に
よる被害から真剣に学んで国民の命を大切にしていれば福島原発の事故は起き
なかったのにということでした。地元の皆さんを紹介してくださり、詳しく案
内してくださった菅井さん、ありがとうございました。
なお、さよなら原発みなとのブログに写真入りで報告を載せています。
ご覧ください。
http://sayonaragenpatsu.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-da4c.html


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┗■2.毎週金曜の官邸行動で参加者に書いてもらった「よせがき」
 │  ナマの声(その1)
 └────(たんぽぽ舎)

・全ての核原発あたし達の世代で、学生の力で無くしてやる!!
・俺の福島を元に戻して返せ! 無能政治家共へ
・全ての原発即ストップ!北海道の皆さんだまされないで!
・コストのかかる原発をうごかすのヤメロ
・人類と原発は共存出来ない 原発止めろ!
・負の遺産を残したくない!
・被ばく反対だ!!


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┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◇『村田光平講演会』
 -反骨の外交官・元スイス大使、原発の危険性を世界に訴える!

 とき 10月30日(火)午後6時30分~
 ところ アプリコ小ホール(東京都大田区蒲田5-37-3)
 最寄り駅 JR蒲田駅東口徒歩3分)
 参加費 500円(福島からの避難者と高校生以下は無料)
 主催 原発なくそう大田実行委員会
 http://www.cscreate.net/nonukes/index.html

 「原発は人類にとってあってはならないものだ」「日本の国際的な責任は
 脱原発だ」と政府に迫り、福島第1原発4号機使用済み核燃料プールの危険を
 国会で訴えた元外交官、村田光平さんの講演を聞いてみませんか。
 東電を相手に損害賠償裁判を行っている原発事故避難者、国分富夫さんの
 訴えもあります。


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┗■4.新聞・雑誌から
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◇JA全中 脱原発宣言 全国大会決議へ
 (10月5日 東京新聞より)

 全国農業協同組合中央会(JA全中)が、十、十一の両日に開く全国大会で、
「将来的な脱原発」を活動方針に決める。東京電力福島第一原発事故で、各地
の農家が出荷制限や風評被害に苦しめられたことで、脱原発への機運が広がっ
た。支援してきた自民党は原発維持路線だが、一線を画すことになる。
 大会は福島事故後初めて。活動方針には、将来的に脱原発を実現していくこ
とを掲げ、農業の現場でも太陽光や小水力、バイオマスなどの再生可能エネル
ギーを推進していく方針も記している。
 福島の事故では、東北や関東地方を中心に広範囲で出荷制限や風評被害によ
る損害が発生した。JA全中によると、九月末までに十九都道県のJAグループが
東電に計約2827億円の損害賠償を請求している。風評被害の署名が難しい
ケースも多く、実際の損害はこれを大きく上回るとみられている。
 人のくちに入る農作物を扱う農業団体としては、原発との共存は難しいと判
断した。(中略)
 JA全中広報部は「JAの使命は、安全な農産物を将来にわたって供給すること。
原発事故のリスクを抱えたままではその使命を果たせない」と脱原発を新たな
活動方針とする理由を説明した。(後略)



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