「告訴は悲劇を繰り返さぬための『けじめ』」福島原発告訴団の思い(6) | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

みなさん


以下告訴団に参加した福島県民の”悔しい思い”です。

小生も福島での活動の楽しみの半分を東電に奪い去ら
れてしまいました!!
その償いを東電はどう取ってくれるのだろうか!!!!
『ふくしまを返せ!!』『人生を返せ!!』

不誠実な企業はいずれ破綻する事は明らか!!
国民に信用されない企業が、サービス事業を行って、今も
存続している事が、消費者として許容しがたいというのが、
大方の国民感情!!

東電の『企業としての品格』を期待したいが・・・


東電への電気料金の値上げに対する抗議もお願いします。
0120-99-5772です!
10万人規模の『料金一部不払い運動』に発展させましょう!!
まずは口座自動引き落としから振込みに切り替えましょう!!
上記のTEL番号から可能です!!
東電社員を呼びつけ、説明させましょう!!
デモよりも大きな効果が期待できますよ!!

先日東電社員を自宅に呼んで多くの質問・改善要求をして
おり、来週末までに正式な回答を出すように依頼中です。


ST

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ルポライターの明石昇二郎氏が、告訴した人々にインタビュー
して、まとめたものです。

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福島原発告訴団の思い(6)(6月1日号掲載)
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「告訴は悲劇を繰り返さぬための『けじめ』」
古川眞智子さん(福島県いわき市在住)

私たち夫婦は14年前、いわき市の山奥に家を建て、山を開墾し、無農薬
有機農法で畑を作り、果樹を植え、沢から水を引いてワサビを栽培し、
伐採した木にキノコを植菌し、薪(まき)ストーブで暖を取るという生活を
謳歌(おうか)していた。家で飼っている2匹の犬たちも、自由に野山を
駆け回り、畑を荒らす猪を追い払ってくれた。私たちへの手土産とばかりに、
モグラやネズミを狩ってくることもあった。私たちは、そんな平穏で幸せな
日々を過ごしていた。

だが、原発事故ひとつで、そのすべてが台無しにされた。家の東側は竹林で、
北と西側は杉林。除染のしようがない。犬たちにまで、凄まじいばかりの
被曝をさせてしまっている。私がライフワークにしていた自然観察の案内人
「もりの案内人」の活動も、ひどい放射能汚染のためにできなくなった。事故
から半年間は、毎日涙がこぼれて仕方なかった。体調も芳しくなく、今も
口内炎を繰り返している。あの日以来、心の休まる日は1日たりともない。
大きな地震が来て、福島第1原発の4号機が崩壊する夢を何度も見た。

でも、これだけの被害を引き起こしていながら、なぜ誰も刑事責任を問われて
いないのだろう。このまま原発事故が風化してしまえば、この国は第2、第3の
フクシマの悲劇を繰り返すに違いない。私たちの刑事告訴は、決してそうは
させないための「けじめ」である。

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「品位と責任感の欠如が事故を招いた」
地脇聖孝(ちわき・まさたか)さん(福島県西郷村在住)

私は団体職員をしています。避難させられた人や、避難せずとも自主的に
農業や自営業をやめざるを得なかった人たちに比べれば、生活を保障
されています。しかし、それでもなお、私が告訴の決意をしたのは、事故
以来1日たりとも忘れることなく、今日もなお続いている凄まじい精神的
苦しみを知っていただきたいからです。福島原発事故が起きるまで、
一度も精神科の門をくぐったことのない私が、事故以降は常に不安に
怯(おび)え、睡眠薬の手放せない毎日が続いています。事故以降、
精神的安定や安息を得たことは片時もありません。

私が不安を抱えている原因は、事故が起きたことそのものよりも、原子力
関係者のその後の対応にあります。事故が収束しないことや、正確な
情報を公表せず、真実を隠そうとする原子力関係者の不誠実な態度に
対する怒りと不信こそ、不安の源泉です。学者たちは「放射線よりストレスの
ほうが身体に悪い」と繰り返します。しかしそのストレスも、事故がなければ
発生しなかったものであり、原発事故と「不誠実な人々」が原因です。

原子力そのものの持つ危険性もさることながら、科学技術に関わるすべての
人たちの品位と責任感の欠如こそが、この事故を招いたと私は考えます。
過去すべての企業犯罪や事故と同様、どんなに安全なシステム・制度・
装置が作られたとしても、それを運用する学者や関係者がこの水準では、
次の事故は避けられません。

私は、何の罪もない子どもたちをはじめとする次の世代のために、加害者らに
罪を意識させ、この社会から失われてしまった誠実さや責任感といった
人間性を取り戻すことを、残りの人生の仕事にしたいと思います。高い
職業倫理を持つ検察官各位に、ぜひともこの「仕事」を後押ししていただける
よう望みます。