フクシマ宣言「世界に核エネルギーはいらない!」ピープルズプラン | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

http://www.peoples-plan.org/jp/modules/disaster311/index.php?content_id=52

訳者武藤一羊のメッセージとともに、以下にも貼り付けます。

転送・転載歓迎です。
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フクシマ宣言
「ノーモア・チェルノブイリ!ノー・フクシマ! 
  世界に核エネルギーはいらない!」
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 世界社会フォーラム(WSF)のネットワークを通じて、日本の災害について
の連帯のメッセージが、以下にあるように、とても多数の運動団体や個人の連名
で出されて、署名が集められています。日付は3月24。日本の状況の認識には明
らかに誤っている個所がありますが、そのまま翻訳しました。署名はスペイン語
のサイトで受け付けられているようです。あらためて今回の事態が人類が核と手
を切るためのグローバルな意味をもつ事態であることを痛感。最後に英語の案内
をつけておきます。(翻訳 武藤一羊)

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フクシマ宣言
「ノーモア・チェルノブイリ!ノー・フクシマ! 
  世界に核エネルギーはいらない!」

 マグニチュード9の大地震と津波で、日本の国土の主要な部分が打ち壊され、
何千もの人命、そして広い地域と都市が失われましたが、この日本の悲劇は世界
中に連帯の気持ちを呼び起こしています。ここに署名した私たち、さまざまな
ネットワーク、組織そして個人は、まず日本の人びとに私たちの深いお悔やみを
ささげるとともに、この災害によって引き起こされた人道上の緊急事態への悲し
みと共感を私たちがみなさまと共にしていることをお伝えいたします。

 さて、私たちは、この自然災害によって福島原子力発電所に与えられた影響
が、極度に憂慮すべきものであると考えます。その影響によって、福島原発でい
くつかの爆発が発生し、放射性物質が放出され、それにともなう深刻なリスクが
引き起こされています。核燃料要素が過熱して溶融した場合は、状況はさらに悪
化する恐れがあります。女川と東海にある2つの原子力発電所も危ない状態にあ
ります。日本政府は、これ以上の災害を防ぐため、少なくとも11の原発を閉鎖す
ることを余儀なくされ、600万人余の人びとが電気のない状態に置かれていま
す。ほぼ20万人が、原発事故の有害な影響を避けるため避難させられ、被曝した
人たちには公衆衛生上の対策がとられています。このような核の破壊力とそのリ
スクは、このシステムがいかに正義に反するものであるかを示すものです。福島
原発は首都圏に電気を供給するためのものですが、原発の危険にもっともひどく
晒されてきたのは原発周囲の住民なのです。そのかたわらで、利益を追求する企
業は、原発を「クリーン・エネルギー」として輸出を促進しているのです。

 この悲劇的状況は、あらためて、原子力発電所が、世界の生き残りと安全に突
きつける巨大な脅威であることを私たちに警告しています。40年前に日本の活動
家が、この原発建設を拒否し、抵抗したことを私たちはあらためて思い起こしま
す。今日、世界は自然災害の脅威によってばかりでなく、気候変動によっても変
化しています。それは大規模な洪水、地滑りなど、この惑星の居住可能性に深刻
な変化をもたらしています。最近リオデジャネイロで起こった土砂崩れは、近隣
の原子力発電所を脅かし、状況が落ち着くまで運転を停めざるをえませんでし
た。このような地球の脆弱性は、われわれに大きい反省を要求しています。とり
わけ、一旦悲劇が起これば、命を技術とお金で命は救うことはできないという事
実を認識するよう、私たちに要求しているのです。

 気候危機とエネルギー需要を理由に、大企業と先進国は、核エネルギーを清潔
で持続可能な代替エネルギーとして論じるようになっています。世界銀行は、自
身のエネルギー計画で、水力発電ダムに加えて、原子力発電が大事な可能性であ
るとしています。しかし、それが、人類にとって危険と傷つきやすさを増大させ
る偽の解決策であることは、地球の変化を前にして、いまやますます明らかに
なっています。

 気候変動についての交渉の場では、核エネルギーは代替‘クリーン・エネル
ギーとして提案されています。だが核エネルギーが、技術と人間のいかなる制御
をも免れる力をもっていること、そして何百万人の人びとの命、とくに将来の世
代の命に、悪影響を与える潜在力をもっていることは、すでにいくたびも実証さ
れているのです。同じ危険は、私たちの惑星を汚染する有毒廃棄物の扱いについ
てもいえるでしょう。リオ+20プロセス、国連気候変動枠組み条約、その他代替
エネルギーに関連する各種フォーラムのような多国間フォーラムは、核エネル
ギーの危険の問題を真剣に取り上げるべきです。私たちは、諸国政府が、偽の解
決に反対を表明している民衆と全世界の市民社会の声に耳を傾けるよう要求しま
す。私たちは、諸国政府が、資本家の口述に従って地球の状態を弱体化するので
はなく、世界中の何十億の人びとが生き残ることに、そして住居、健康、食料主
権への人びとの権利を確保することに全力をあげるよう要求します。

 私たちは、世界中で原子力発電所を閉鎖する方向に動くこと、また民衆のため
の本物の解決策を探すことを要求し、起こってはならない損害を回避するためあ
らゆる予防策をとることを求めます。チェルノブイリとフクシマは、原発プロ
ジェクトの推進をやめよという各国政府に対する強い警告です。エネルギー供給
のために原子力を利用すること、さらにもっと悪く、戦争のためのに原子力を利
用することは、やめなければなりません。
 ビジネスは私たちの関心ではありません。私たちが関心を持つのは、民衆をこ
れ以上傷つきやすくせずに、その生活と安全を守ることです。

 フクシマとチェルノブイリで沢山だ! ノーモア核エネルギー!
<署名>