田の浦に行って来ました | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

2月24日、現地田ノ浦ではなお抵抗が続いていた。祝島の漁船はもう4日、
漁にも出られずに湾内に台船を入れないために連日出動している。漁をすることができず、
どうやって生活をしていくのか。その損害はどれだけに上るのだろう。
もう30年間近くこういうことで仕事が妨害されている。

23日には祝島の女性が突然襲ってきた作業員に押しつぶされて意識を失い病院に搬送された。
担ぎこまれた病院では診断書を書くのを拒否されたという。他にも被害者が反対側に出ている。
警察への告訴はどうなったのだろうか。

中電は工事妨害というが、もともと中電の埋立に違法性があるのだ。

大審院判例では
○埋立にともなう漁業補償をしなければ工事着工できない。
○埋立が完了し、竣工許可が出るまでは海浜、海面は自由使用。

を無視しての違法な工事を阻止しようということは正当な権利行使ではないのか。
愛郷心の行動ではないだろうか。

あの美しい長島の海でも先端部の田ノ浦海岸はいっそう美しい生態系豊かな海。

もしもこの海を守れたらこの海は永久に海の幸を供給してくれる。
また美しいこの長島や祝島等は原発建設を止めた所として世界から注目されるだろう。
国の内外からきっとグリーンツーリストが訪れるだろう。新しい産業も芽吹くであろう。

上関町はかつて朝鮮通信使の寄港した町としてその歴史と文化を大切に後世に継ごうとしている。
ここの四海楼では全国の朝鮮通信使関連の町を結ぶ事務局が置かれている。
必ずや韓国からの観光客はこの朝鮮通信使関連の町とともに原発を止めた
上関町田ノ浦の自然景観に満足することだろう。

原発ができたら、全国の観光客はこの地を敬遠することだろう。

上関町はかつて山田洋次監督が映画『愛の賛歌』をつくり、
NHKの連続ドラマ『鳩子の海』を放送するなどその豊かな自然と人情を描いた。

そんな町に原発計画がやって来てから、中電のお金や利権のために賛成・反対に町民が分断されてしまった。

原発ができたらもうこの町は今まで以上に若者のいない町になるしかないと思うけれど、
原発を止めたら、この町は歴史文化遺産と共に自然の豊かさで国の内外の人々を惹き付けると思う。
あたかも国の照葉樹林伐採を阻止して今や日本一の照葉樹林の町として宮崎県綾町が
全国各地からの観光客を呼び全国からのIターン者を受け入れているようになるだろう。
そして分断対立させられた人々をまた再び、先の映画に出るような人情あふれ、
自然の恵み豊かな上関町を復活させるのではないだろうか。

原発を建ててしまったら失うものがあまりにも大きい。

24日、美しい田ノ浦海岸の写真を掲載します。



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朝の田ノ浦海岸 2月24日 沖の漁船は祝島の漁船





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夕暮 一日の闘いを終えて祝島へもどる人々 2月24日



今、現地で何が行なわれているのかをぜひとも見に行かれてください。

現代の行きすぎた競争社会が自然を破壊し、自然と共に暮らす人々を生きられないようにしようとしていること。私たちがどちらの立場に立つべきかもすぐに分かるでしょう。

もうこれ以上自然を破壊してはならない。地球をこれ以上傷つけてはならない。それが誰の目にも明らかです。

一人でも多くの方が現地に行かれますように。


2011.2.26. No.17 鍬野保雄 [脱原発の日ML]