今日、参議院議員会館にて「もんじゅ」事故修理の詳細を追求する会議がありました。
文科省2名(12.8の要望書受け取り担当者白鳥さん他1名)、原子力機構2名の4名の回答者と、市民団体、槌田敦さんと、柳田さん(たんぽぽ舎)、「原発を並べて自衛戦争はできない」の著者小倉さん、含めて20名ほど(主に核開発に反対するの会)。
内容は文科省サイトに掲載されていること以上の進捗状況についての回答は得られず、何点かについて
もう一度次回に資料を提示して欲しいという形で、継続でした。
前半はチェックについての質疑。
実際にナトリウムを抜けない炉内で、目視が不可能、中継装置が落下した時に
底でどんなダメージを受けているのかは、問い詰めても不明。受け台である 「下部ガイドに
異常は見られない」との見解に留まりました。
はっきりしたのは「装置をすべて取り出せれば、細部までよく点検して、元の形状と同じであれば問題はない」(=炉内に異物等の残存はないだろう…)
という楽観的な見通しであること。
もっとも文科省副大臣が「大トラブルでない」と発言した位ですから、
事を過小評価しているのか、重大事であるがストップできないので小さく伝えるのか、わからないまま終了しました。
専門家により出された質問の、部品単位の製造メーカー、価格等も20年前の一括契約の書類しかなく、倉庫にしまい込んであり、個別に指定してくれたら何とか探し出せるかも…といった回答です。
動燃によるもんじゅ総事業費、昭和55年から年ごとの予算と決算が提示されました。
決算報告には「建設準備費」「原型炉建設費」「原型炉運転費」「原型炉維持管理費」「原型炉研究開発費」「施設整備費補助金」の各欄。機構から文科省に報告はしているが、個別に聞くと文科省も把握していない事項があった。 「もんじゅの総事業費」となっているにもかかわらず、「機構全体の総経費であって、もんじゅとしてはまとめがない」といった回答であったり、提出された数字にあまり意味が見いだせない形での資料しか出せていなかった。 専門家の質問の論点を理解できていない(あるいは隠したい意図があるのか) その点も追求続ける為、次回につなぐことになりました。
福島議員から文科省へ質問が上がったのにまだ公開していない(文科省としては取り寄せて公開するに値しないとの考えで断った)データがある。なぜか? について厳しい議論がありました。1980年に出ているプルトニウム全体量が核分裂の結果増殖しているという成果データであるはずのもので、研究開発の為に国家予算で成された結果を公開しない意図を追求。原子力基本法の公開原則に反する。非公開であれば平和利用ではなくなる。その点で核兵器に直結する と思われても仕方のない実態であり、機構の提出するデータをそのまま鵜呑みにしている文科省の態度は、管轄省庁として監督責任を果たしていない。
昔の動燃は毎年データを出していた。現状では国際問題になる。機構になってから の隠蔽傾向が疑問視されている。国庫負担の事業の成果は国民に還元するのが原則。現在の状態は既に国際常識では「核武装=ジャパン・オプション」と呼ばれている位だ。
福井県議から回収方法について安易すぎ県民が不安を訴えているという地元新 聞記事。今日のような質疑では、信頼を回復することは困難だ。
ざっとですが、後半のメモです。
終了後、12.8要望書の回答をもらう院内集会についてのうち合わせをしました。
この専門家会議は次回、3月にするということで、
「脱原発の日」の院内集会は2月後半になりそうです。