高浜原発にて、プルサーマル始まる | 脱原発の日のブログ

脱原発の日のブログ

12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

■グリーン・アクション メールマガジン
http://www.greenaction-japan.org/
2010年12月30日発行
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第22号
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■目次
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01………………… ごあいさつ

02………………… 高浜原発にて、プルサーマル始まる

03………………… 原発の海外輸出は高リスク

04………………… 雑誌「世界」にマイケル・シュナイダー氏の講演内容が掲載される

05………………… グリーン・カフェ

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■ごあいさつ
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拝啓 歳末の候、皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 この一年、グリーン・アクションのメールマガジンをご愛読下さいまして、誠にあり
がとうございました。なかなか予定通りに発信することができず、ご迷惑をおかけした
ことと存じます。改めてお詫び申し上げます。

 さて、今年最後のメルマガは、高浜原発3号機ではじまったプルサーマルの問題と、
地元住民の不安の声をお伝えするニュースがトップです。
次に、最近日本は海外に原発を輸出する計画を推進していることと、この動きをなんとか
止めようとしている市民団体の活動についてです。
3番目は、ヨーロッパの原発情報を提供して下さっているマイケル・シュナイダー氏の
講演内容が、岩波書店の発刊している雑誌「世界」最新号の巻頭に掲載されていることを
皆様にお知らせしています。

 使用済み燃料の持って行く先が決まらないままに始まってしまったプルサーマルに、
地元住民の方々はもちろんのこと、たくさんの不安の声が上がっています。
グリーン・アクションは、来年も引き続きこのような皆様の声を、原発関連企業、行政、
議会などに伝え、またこのメルマガとマスコミなどを通じてもっと大勢の方々にお届けし
たいと存じます。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具

グリーン・アクション代表 アイリーン・美緒子・スミス
グリーン・アクション   スタッフ一同

ご意見、ご感想等、ございましたら、
ご遠慮なくグリーン・アクションまでお寄せ下さい。

メールアドレス:info@greenaction-japan.org

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■高浜原発にて、プルサーマル始まる
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12月25日クリスマスの日に、関西電力のプルサーマル計画は、「高浜原発3号機での
MOX燃料発電開始」によってスタートしました。2回失敗のため11年間延期され、
3回目の試みでした。
この計画は、深刻な問題を幾つも封印したままの強行なスタートでした。

スタート前グリーン・アクションは、美浜の会などと一緒に大阪にある関西電力本社に
何度も足を運び、プルサーマルをむりやりはじめないよう要望しました。
本社前での抗議行動も行い、その模様は朝日放送でテレビ放映されました。

○高浜町でのチラシ配り
また、プルサーマルの開始を止めるため、京阪神の市民が福井県の方々と一緒に、11月
から12月にかけて高浜3号機のある福井県高浜町で、7回にわたり町の方々にチラシを
配って回りました(スミスは4回参加)。この期間に、4種類のリーフを12、3人で手分
けし、のべ全戸2回以上配布できました。

私たちとお話して下さった町の方々は皆、高浜原発閉鎖後も、使用済みMOX燃料が原発
サイト内のプールで留め置かれるということを知らされていませんでした。チラシを読ん
で初めて知った皆さんは、とても驚き、不安の声を上げていらっしゃいました。

その不安なお気持ちや疑問に思われることなどを、
高浜町と福井県に電話やFAXで伝えて下さるようお願いしました。

○町の方々の声(一部抜粋)
「使用済みMOX燃料は青森の六ヶ所再処理工場に持って行くと思っていた。こんなに大
切な話、町から聞いたことない。」「安全第一でやって欲しい。」「カスは高浜に居座り
続けるのか。」「(プルサーマルが先に始まった佐賀県の)玄海(原発)のこと、気に
なっていて知りたかった。」「町に電話をします。」「高浜では誰も言わない。」「うち
は子どもが原電へ行っているからねぇ…」「魚が売れなくなるから困る。」「町に言って
も…私の声は蟻んこみたいなもんだからね。」

○臨界の危険
使用済みMOX燃料の行き場がないことに重ねて、高浜原発の使用済燃料貯蔵プールには、
臨界の危険性があることが最近明らかになりました。関電が安全評価に用いた数値を米国
の規格(ANSI/ANS-57.2-1983)に当てはめると、臨界の危険性があるという結論にな
るのです。にもかかわらず、関電は誤った計算方法というマジックを使って、臨界の危険
性を紙の上で回避しています。このプール臨界問題は、全国的にも普遍性があり今後も追
求して行きます。


○玄海3号機燃料棒から放射能漏れ
同じプルサーマル炉の九州電力・玄海3号機では、12月9日に燃料棒に穴が開いて放射能
漏れを起こしました。原因はまだ不明です。九州電力は、社会的な影響を考慮して稼働を
停止し、繰り上げ点検を行っています。

○高浜3号機のMOX燃料も同じ工場で作られたもの
玄海3号機で使われているMOX燃料は、フランスのアレバ社メロックス工場が作りました。
高浜3号機で使われているMOX燃料も、同じメロックス工場製です。

○玄海3号機の調査結果が待たれる
玄海での放射能漏れの原因が解明されるまで、高浜のプルサーマル開始は待たれるべきで
した。玄海の調査結果が出るのが来年1月下旬です。この結果が今後の注目点となります。

●22日の高浜原発3号機原子炉起動時に美浜の会と出した抗議声明はこちらから…
http://www.greenaction-japan.org/modules/wordpress/index.php?p=465


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PR:グリーン・アクションでは、サポーターを募集しています。
是非、サポーターになってください。よろしくお願いします。
詳細はこちら:
http://www.greenaction-japan.org/modules/japanese/index.php?id=12
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■原発の海外輸出は高リスク
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原発輸出に重大な懸念
原発のリスク評価と調査報告書の公開を

○日本政府の公的資金による原発輸出推進政策
現在日本政府は、アメリカ、タイ、ベトナム、カザフスタン、ヨルダンといった国々に対
して、日本企業の原発輸出を実現するために、トップ外交、技術協力、実現可能性調査な
どの公的支援を実施しています。

ベトナム政府は、2010年末の日越首脳会談において、原発2基の建設のパートナーに日本
を選ぶことを決定したと発表しました。この中には、日本の資金を使った「実現可能性調
査」(フィージビリティ・スタディ)の実施、事業に対する低利貸付なども含まれています。

ベトナムにおける調査は、資源エネルギー庁が19.9億円を助成し、日本原子力発電株式
会社が実施することになっています。そして、将来的に日本企業が原発建設を受注するこ
とになれば、国際協力銀行(JBIC)や日本貿易保険(NEXI)などが、公的資金によって
援助することになると予想されます。

○輸出先の国にとって大きなリスク
このような日本政府の公的資金による原発輸出の安易な推進は、核の拡散および原子力の
安全性上、および環境社会上の大きなリスクをもたらします。

発展途上国は、ガバナンスや技術面、民主的な参加プロセスなどにおいてさらなる課題を
抱えています。そのような国において原発事業を進めることは、その国の社会にとって大
きなリスクを伴います。

○問題は、日本のリスク過小評価
日本政府と企業は、原発が抱える核拡散、事故放射性廃棄物、労働者被ばく、その他の環
境社会リスク、また財務リスクを過小評価しています。

○NGO79団体・個人が経産相宛に要請書を提出
そこで12月15日、グリーン・アクションも含めNGO79団体(国内52、海外27)および
個人132人(国内129、海外3)は、経済産業相の大畠章宏氏に対して要請書を提出しました。
タイトル:原発輸出に重大な懸念
サブタイトル:原発のリスク評価と調査報告書の公開を

●要請書本文はグリーン・アクションのホームページから…
プレスレリースと本文:
http://www.greenaction-japan.org/modules/wordpress/index.php?p=462

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■雑誌「世界」にマイケル・シュナイダー氏の講演内容が掲載される
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ヨーロッパの原発事情に詳しく、グリーン・アクションにいつもヨーロッパにおける有益
な情報を提供して下さっているマイケル・シュナイダー氏が、10月13日にグリーン?ア
クション共催の院内集会で講演をされました。
その内容が、岩波書店の雑誌『世界』2011年1月号に掲載されています(訳:田窪雅文)。
是非一度ご覧下さい。
タイトルは、「原子力のたそがれ」。サブタイトルは、「米仏独のエネルギー政策分析か
ら浮かびあがる再生可能エネルギーの優位性」です。
よろしくお願いいたします。

院内集会でシュナイダー氏が使われたパワーポイントはこちらで見ることができます。:
http://www.greenaction-japan.org/internal/101013_Schneider_jp.pdf

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皆様の暖かいご支援により、グリーン・アクションは活動できております。
ここに改めて御礼を申し上げます。
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■ グリーン・カフェ
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比叡山も、落葉した木立と常緑樹の濃い緑が
まだら模様をつくって、すっかり冬らしくなりました。

毎日寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか。

一年間、つたないメルマガを最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。
おかげさまで、なんとか続けることが出来ました。

グリーン・アクションのメルマガが、
あなたのお供となれますように、一生懸命頑張ります。
来年も、どうぞよろしくお願いします。

よいお年をお迎え下さい。
来年もグリーン・カフェで一服していただけますように。

ゆきんこより

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発行:グリーン・アクションメールマガジン スタッフ