2Uglassのブログ -34ページ目

2Uglassのブログ

吹きガラス制作

駅に停車した物音で目を覚ます。

隣に座っていた2人連れが目の前を通り過ぎ、降りていくのを視界の隅で確認して、目を閉じようとすると、足下に切符が落ちている。
その切符を買った駅名と運賃、そして時刻を見る限り、この車両に乗っている人の持ち物と思って間違いなかった。

もしかしてたった今、目の前を通り過ぎた隣の人の物なんだろうか。
だとすると、これを拾って届けた方がいいんだろうか。

その考えを行動に移すイメージを頭の中で想像してみる。
まずはさっと拾って、ダッシュでホームに降りる。
いや、ホームに出る直前でドアが閉まるかもしれない。
ホームから電車に駆け込む人には開かれることがあるドアも、内側から外に出る人に対しては無慈悲なんじゃなかろうか。

とりあえずそこはいいとして、ホームに出たとしよう。
まずはその人がどちらに向かっているかを見つけなくてはいけない。
待てよ、その人の顔かたちや服装なんかをきちんと確認しただろうか?
その人がわからないままホームを右往左往して、
結局その人は改札で泣く泣く料金を払っていたとしたら、何をしているんだかわからない。


***

というような想像を一通りしながら、残りの2駅の間を過ごした。
拾ってあげられなくてすいません、と思いながら。

普段は行かない所へ行く時間があったので、思いつくまま自転車を走らせる。

区内で一番大きな図書館へ行き、しばらく涼む。
持ち歩いている本を閲覧室で読もうと思ったが、そこは閲覧室を利用するのにカードが必要らしかった。
カウンターでその申請をしようと思ったが、なんとなく面倒でやめてしまう。

ふと、カウンターの中にいる人の姿が目に入り、名札に書いてある氏名を確認すると、それは知っている人だった。
知っているといっても面識があるわけではない、微妙な知り合い。
間に人を通してお互いを知っているという、知り合いのようで知り合いではない人。

なるほどなーと思いつつ、図書館を後にする。


***

身体のメンテナンスをしてもらいに出かけたゆうこち。

今年一番の暑さの中、日傘をさしながらてくてく歩いていたであろうその表情を想像する。
「あっちー」と呟きながら辿り着いたのであろうその場所は、よいところだったと聞き、素直によかったなーと思う。

自分にとって必要な場所というか、目的を持って訪ねていく場所が1つずつ増えていくのは、とてもいいことのように感じる。
ふとYouTubeのサイトをクリックしてしまったのがいけなかった。
それから次から次へとライヴ動画をはしご、パソコン画面の前でフリーズしてしまう。

なんとなく疲れているのかなーと思うのはこんな時。


***

音楽はしょせん「刺身のつま」と思っていた時期がある。
主役ではなくて、あくまで付け合わせの脇役だと。

その頃は音楽ばかり聞いていても、問題は何も解決することなく、むしろ山積みになっていくような気がしていた。
耳を塞ぐようにしてヘッドフォンをして、聞きたいものだけを聞き、
聞きたくないものを近づけないようにしていたのだから、そうなって当然だったと思う。

脇役というのは主役を引き立てるためにあるのだから、主役の方に目を向けなくてはいけない。
そう思ってからは、どんどん生活に占める音楽の割合が減っていった。

そうして、気づけば脇役のない生活。
山積みだった問題も、少しは片付いたかもしれない。
それでも、何となくつまらないのだった。

そう、脇役のない生活は彩りに欠けるのだなー。