２０１２年 「階段の向こう」
「明けまして、おめでとうございます。」
そんな事、今頃言われても、「えっ？」
てなもんだぜ。
昨日、仕事帰りに、馴染みの立飲みに
寄ったのよ
そしたら女将が、そんな事を言うのよね。
そういや、昨年の12月の上旬を最後に
ここには、来てなかったんだ。
2012年 「階段の向こう」
やっと体調も戻ってきたのか
仕事が終わった時に、一杯呑みたくなったのよ。
しかし、時が立つのは早いものだぜ。
ついこの間、ここで呑んで、帰りの電車で
撃沈して、乗り越していたのにね。
いつものごとく、ぬる燗をチビチビ呑んでいたぜ。
常連の客の馬鹿話に耳を傾けながら
気分よく、酔いが回ってくるのを楽しんでいたぜ。
帰りは酔いが回ってるせいか
まったく寒さを感じなかったぜ。
そうそう、こんな感じで、冬場は画廊回りを
していたんだ。
2012年 「階段の向こう」
ただ、副作用が、あって
今は風の便りも途絶えてしまった
別れた女の事を思い出してしまったぜ。
シラフの時は、昔の事なんて
これぽっちも、思い出す事もないのにね・・・
久し振りの酒は、楽しく、ほろ苦い
もんだったぜ。
キャンキャン
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