2012年作 「緑の階段の向こう」 6
「生きていて、おもしろいか?」
俺にとれば、それが一番大事な
事なのよ。
今日、明日と業者と仕事の打ち合わせが
あるから、仕事場へ出掛けたのよね。
現場の業者っていうのは朝が早いのよね。
俺も仕方がないから、朝の寒いのに
行かなきゃならないぜ。
おかげで、打ち合わせを終り
残務整理をしたら午前中でお終い
さっさと退散したぜ。
帰りに、またイタリア・レストランに寄って
朝昼兼用のランチだぜ。
今日も牡蠣(カキ)と海老のトマトソースのパスタ。
一昨日も棲家で牡蠣フライを食べた。
今、牡蠣にハマってるのよね。
もちろん、ワインをグビグビだぜ。
俺の席のブラインドを上げると
窓越しに
枯れたススキとセイタカキリンソウが
寒風に大きく揺れているのが
見えるのよね。
この未練たらしく、シブトクまだ
生きようという姿に美を感じるんだから
俺は相当、病んでるとしか言い様がないぜ。
こんな枯草、見ていても仕方ないのにね・・・・・。
ワインで、すっかり酔ってしまって
店を出ても体がポカポカ暖かいから
寒風の中を歩いても、むしろ心地良いぜ。
棲家までの電車で一駅分の距離を
チンタラ徘徊してたのよ。
昼下がりの住宅街なんて
人っ子一人も居ないぜ。
日の当たる、まっすぐな道を
街路樹が風に揺れるのを見ながら歩いていたぜ。
あれ?こんな所に銭湯がある。
おまけに真昼の、この時間帯に
開いてるじゃん。
明日は、帰りに、ここに寄ろうっと。ニャホ!
気が付けば、棲家の近所まで来ていたぜ。
そうそう、馴染みの蕎麦屋が移転して
12月に新しくオープンするって張り紙してたから
1ブロック先の移転場所まで行くと
丁度、内装工事を終えて
開店準備を、女将と、その娘がしてたぜ。
俺を見つけたのか、女将が出てきて
ニコニコ挨拶しやがった。
話が長引きそうだから
「オープンの日を楽しみにしています。」
と、言ってさっさと退散したぜ。
「生きていて、おもしろいか?」
帰りに、また自分に問い掛ける
風の冷たい日だったぜ。
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