1069夜話「聖夜の話」 | だてっち日記

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聖夜3コピー


「聖夜-2」 1998年作







クリスマスの夜、神様は、この日一日だけでも

みんなが心安らかに、過ごせるように

みんなのボディガードの為に聖人を街中に派遣したんだって。


聖人は一般市民に姿を変え、中には

ホームレスの人の姿に変えて、みんなに

災難が降りかからないように、


何かあれば飛んでいけるように

一晩中パトロールしてるんだって。


昨年、心斎橋の御堂筋に面したカフェの2階で

ガラス越しにクリスマスの街の夜景を

珈琲を飲みながら楽しんでいたら


向こうの端の席に、黒いハットを被った

初老の紳士を見つけたのよ。


誰を待つのでもなく、煙草をくゆらせながら

道行く人を、楽しそうに見ているぜ。

向こうも気が付いたのか、こちらを見て会釈した。


俺も何かを感じたのか会釈を返したぜ。

友人との待ち合わせの時間が来たので

席を立ち、レジに向かうとき、その紳士の横を通ったら


「メリークリスマス」と、しゃがれた声が聞こえた

振り向くと、誰も居ないじゃない。

かの紳士の姿もない・・・・。


コートの襟を立てて、御堂筋を約束の場所へと

歩きながら

「彼は、きっと派遣された聖人だったんだ。」

と思ったぜ。


夜空に流れ星がひとつ飛んでいった。



2006年12月25日の「だてっち日記」より