☆伊達風人の父親です。此度は久しぶりの投稿になります。此度は伊達の遺した詩集『慣性の法則』から

 「祈り」を再掲します。

 

 

   

       「祈り」

 

     いつでも心にきれいな花を持っていたい

 

     その花は人を慈しむことで  ますます美しくなっていくんだ

 

     祈りを捧げることをいつも忘れないから

 

 

     そんなふうにそっと僕も  祈っていよう

 

     世界に生まれた悲しみが一つずつ消えますように

 

 

     いつでも心にきれいな花を持っていたい

 

     けれど  傷ついたなら やはり朽ちていくんだ

 

     花は確かに生きているから

 

 

     それでも僕は そっと祈っていようと思う

 

     世界に刻まれる傷が これで最期になりますように

 

     愛しい人と繋がっているすべての人が幸せでありますように

 

 

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      以上。

                2022年8月9日(火)   伊達風人の父

              

                             

 

     

☆本日は、2012年2月に刊行した伊達風人の遺稿詩集「風の詩  音」から『慣性の法則』を再掲します。伊達の代表的な詩のひとつ

です。

    *物体は、外からの力の作用を受けなければ、

      静止しているものは永久に静止し、

      運動しているものはその方向に党則運動をする。

 

外からの力の作用など

受け付けることのない

恋しい人へのその気高い想いは

たとえ別れたとしても

留まることも知らずに流れ続ける

 

強き人がいる

自らの信念を貫くその人は

外からのあらゆる力を

同方向への付加動力に変えて

ますます前へと加速する

 

大切な人を失い

心を震わす程の 悲しみ

世界で最も重く切ないその感情は

時空を越えてもなお

人の心に永久に静止続ける

 

もはや消えてしまった大切な何かが

今でもまだ残っているような気がする

真昼の空に確かにある 月や星のように・・・・・

 

力学などは知らない

夢うつつの境目も知らない

ただ そうした「感じ」に対して

“慣性の法則”と名付けてみたい

 

人の心に生まれた想いは

生得的にまっすぐなものだから

 

 

*「めろめろ」100号    2004年9月

 

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    「 光 明 」  伊達風人

 

 

ランプの火は

内在する油を減らすことで

世界に光を投じる

 

ろうそくの炎は

その身をすり減らすことで

世界に明るさを広げる

 

 

遠い昔 そんな風に

人々の心は光っていたので

世界も光に満ちていた

人々の魂は輝いていたので

世界も輝きに満ちていた

 

 

それなのに現代人は

自己の所有物を増やすために

他人の光さえも奪い合う

心の光も 魂の輝きも

失ってしまったからだ

 

 

その結果、この世界はいま

太陽の照り輝く昼間でさえも

電灯を点けなければならないほど

深遠な暗闇に包まれている

 

 

 

2004.12.28   *初出:web同人詩誌「めろめろ」

 

 

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