前の晩から、天気予報を見ては
そわそわ、そわそわ。
朝暗いうちに寝床を這い出し
夜に荷造りしておいた荷を背負い
蔵王の樹氷原へと登ってきた。
かんじきを履いて新雪を踏む。
キュッ、キュッと音がする。
山は晴れた。雪の白が目に眩しい。
氷を纏ったしらびその樹が、仏の姿に見えてくる。
樹氷原を抜ける。遠く熊野岳が見えた。
急峻な崖を、仙人沢の谷底へと降りる。
転がるように滑るように降りると
見えてきた。氷の滝。
雪山深く分け入り、ひとり。
滝の下にたたずむ。
身支度を整えて滝の近くまで行ってみた。
足元にはアイゼン。頭はヘルメットで守り
滝の裏側にまわり込む。
碧く輝く氷の柱。不思議と寒さは感じない。
山から太陽が顔を出した。
この続きは、2月4日発行の
伊達武将隊かわら版 松尾芭蕉のphoto歳時記でご覧下さい。
はせを