Drop Siteの調査報道により、親イスラエル系の晒しサイト「Canary Mission」が運営しているとされる、極秘の内部ネットワーク「BlackNest」の実態が明らかになりました。BlackNestは、Canary Missionの裏側にある非公開の管理システムで、職員情報、標的ごとのキャンペーン、戦略文書、活動成果の記録などが集約されています。
この内部サイトでは、親パレスチナ、またはパレスチナ系の活動家や学生運動参加者を組織的に監視し、個人情報を収集、整理、拡散する仕組みが構築されていました。対象者の氏名、写真、SNSアカウント、投稿履歴、プロフィール情報などがアップロードされ、抗議活動に参加した学生や支援者が詳細に追跡されています。
BlackNestでは、こうした晒し行為の「成果」が数値として管理されています。具体的には、標的となった人物が職を失った、入国を拒否された、逮捕された、国外追放された、あるいは身の危険から逃亡を余儀なくされたといった結果が「インパクト指標」として記録され、内部では成功事例として称賛されていました。
調査によると、スタンフォード大学、MIT、ハーバード大学などの有力大学や、パレスチナ青年運動といった団体が、特定の重点キャンペーンの対象とされていました。また、30人以上の晒し担当者が偽名アカウントを使い、動画やSNS投稿から個人を特定し、情報を蓄積していたことも判明しています。
さらに深刻なのは、Canary Missionが作成したリストが、米国の政府機関、具体的には移民税関捜査局や国務省によって参照され、学生抗議者の逮捕や国外追放の判断材料として使われていた可能性が示された点です。
内部文書によれば、Canary Missionの目的は「反イスラエルのネットワークを、主張そのものではなく、発信者を攻撃することで解体する」ことにあります。これは言論や抗議の自由を根本から脅かす手法であり、民主社会における深刻な問題を浮き彫りにしています。