最近ニュースでよく聞く「レアアース」。

 

でも実は、“採れる量”だけの話じゃなくて、混ざった元素を分けて使える形にする工程(分離・精製)や、磁石などの部材のところが“詰まりやすい”のがポイントです。

この記事では、動画の内容をできるだけやさしい言葉でまとめます(2026年2月時点)。


1)レアアースって何?(超ざっくり)

レアアースは、元素のグループで、全部で17種類あります。

  • ランタノイド15種類
  • スカンジウム(Sc)
  • イットリウム(Y)

「レア(希少)」と名前についていますが、地球にまったく無いという意味ではありません。

本当に大変なのは、高い濃度でまとまって出にくいことと、似た元素が多くて分けるのが難しいことです。

 

 


2)なぜ重要?「材料のブースター」だから

レアアースは、ものすごく雑に言うと“少し混ぜるだけで性能が上がる材料”です。

だから「産業のビタミン」と言われたりします。

代表的な使い道はこんな感じ:

  • 永久磁石(EVのモーター、風力発電など)
  • 画面の発色(スマホ、テレビ、モニターなど)
  • 電子部材・工業触媒(工場や機械の部品として)

つまり、供給が詰まるといろいろな製品の部材が足りなくなる可能性が出てきます。

 

 


3)中国依存の“本丸”は「採掘」じゃない

ここが今回の一番大事なポイントです。

ニュースでは「採掘量」に注目しがちですが、実は本丸は採掘より“中下流”

中下流というのは、例えばこういう工程です:

  • 分離・精製:混ざった元素を分けて、使える形にする
  • 金属化・磁石化:磁石などの部材に加工する

国際機関などの推計では、採掘は中国が6割前後、一方で分離・精製や磁石などは9割前後に集中しているという見方があります(※年・定義で変動します)。

この“中下流”が偏っていると、輸出管理やライセンス運用の影響で世界の供給が一気に揺れやすい、という構造になります。


4)環境面では何が論点?

「じゃあ他の国も作ればいいのに」と思いますよね。

ただ、レアアースは分離・精製の工程で尾鉱(さいこう)排液などの管理コストが大きくなりがちです。

また鉱床によっては、NORM(自然起源の放射性物質:トリウムなど)が副産物として論点になることもあります。

もちろん、技術や規制で改善は進みますが、一般論としては、環境対策がしっかりしているほどコストが上がりやすいという面があり、結果として供給が偏りやすくなります。

 

 


5)日本はどう動く?対策は3方向

日本は中国依存を下げるために、いくつかの方向で対策を進めています。

  • 調達先の分散(中国以外のルートも作る)
  • リサイクル(都市鉱山)(使用済み製品から回収)
  • 備蓄/省レア化(在庫を持つ・少ない量で済む技術)

ただし難しいのは、採掘だけでなく、分離・精製や磁石まで含めて供給網を組み直す必要がある点です。


6)南鳥島沖はどう見る?(実証段階の話)

南鳥島沖の「レアアース泥」は話題になっていますが、今は実証段階です。

希望がある一方で、商業化には「壁」もあります。

ニュースを見るときは、次の4つで整理すると分かりやすいです。

  1. 技術:深海で安定して集めて運べるか
  2. 環境:海底の攪乱や濁り、生態系への影響の評価と管理
  3. 採算:回収・輸送・分離・抽出まで含めた総コスト
  4. 運用:ルール、地域の理解、長期計画

結論としては、南鳥島沖は可能性はあるけれど、環境と採算が最後の大きな壁になりやすい、という整理が安全です。

 

 


まとめ(今日の3行)

  • レアアースは17元素のグループで、少量で性能を上げる材料
  • 中国依存の本丸は採掘より中下流(精製・磁石)
  • 南鳥島沖は実証段階。見るべきは「技術・環境・採算・運用」

 


※注意(免責)
本記事・動画は一般向けの解説であり、特定の国・地域・企業・個人を断定的に非難する目的ではありません。
環境影響や健康影響は地域差・要因の多重性があり、因果関係を単純化できません。
数値(シェア、需要見通し等)や制度(輸出管理の運用)は変更される可能性があります。一次情報・最新情報も併せてご確認ください。
(作成時点:2026年2月)