沖縄 4
豊崎の海岸線に、夕陽が沈んでいこうとしていた。
近くで学生らしき男女が体育座りで並び、水際で揺れる太陽のオレンジ
を観察している。あれ、もう一つオレンジがあった。背の高いたいまつに
炎が燃え盛っている。
「あれは本当の火なのかなぁ」 次男も見つけたようだ。
「本物だと思うよ」
「オレンジの布がひらひらしているだけじゃないの?」
「そうじゃないと思うな」 「だって、よく見てみろよ」
「ずーと見てると、二度と同じ形の炎は現れないのが分かるよ」
「あらわれない?」
「でてこないってこと」
「ほんとだ!」 「同じにならないね」
そうか、炎は二度と同じ形にならないのか。あらためて自然の現実に
遭遇した感じだ。自分も、次男のアキも、刻一刻変化し続けているんだ
ね。この景色のゆったりとした変化の様を、味わえるこの時を大切に・・・
いつもどおりの子供との対話が、輝きを帯びる瞬間に出会えた。
