本を読む 5
仏教では、「この世」の苦しみのベスト4を「生・老・病・死」とし、これを「四苦」と
呼んでいます。私からすると、「死」が苦しみであることには「この世」の見方にと
らわれており、若干「異議あり」ですが、常識的には「老・病・死」が苦しみである
ことは理解できるでしょう。しかし、なぜ「生」が苦しみなのでしょうか。
私はこういうふうに解釈しています。「生」については、「生きる」という意味では
なく、「生まれる」という意味で「四苦」のトップにあげているのだ、と。そのとおりだ
としたら、仏教はさすがというべきでしょう。
なぜならば、もしいま述べた私の直感と確信があたっているとしたら、「あの世」
は、みんなが一体になっており、無条件の愛にあふれた、本当にすばらしいところ
のはずです。そんな居心地のいいところからセパレーションが起きて「個」となり、
「この世」に出てくるわけですから、生まれることが苦痛でないはずはありません。
それは、おそらく苦しみのきわみだと思います。
僕は父と母を亡くしているので、二人とも「あの世」に暮らしていることになります。
まずは「あの世」が無条件の愛にあふれたすばらしいところだ、といわれると何とも
いえない安堵の気持ちが生じて、ありがたいなぁと思います。先日などは、両親が
暮らすのどかな田園風景のなかの平屋のログハウスを、数回に分けて夢に見たく
らいなのです。ちょっとメルヘン過ぎはしますが、周りの家々や登場する人々も皆、
心から安心して暮らしている風情なので、まったく違和感がわかなかったのです。
これっていいですよね・・・・・!