こんにちは、大新生殖医療センターです🕊️
不妊治療や体外受精において、「PGT-A検査」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
このようなご質問もよくいただきます
今回は、なぜPGT-A検査が重要なのか、メリット・デメリットも含め詳しくご説明いたします
PGT-A検査とは?
PGT-A(Preimplantation Genetic Testing for Aneuploidy)は、着床前胚染色体異数性検査といい、胚移植の前に胚の染色体数に異常がないかを検査する方法で、染色体異常を持つ胚を事前に特定し、移植する胚を選定します。
染色体異常を持つ胚は、以下のリスクを高める可能性があります⬇️
• 着床失敗
• 流産
• 先天性異常
これらを防ぐために、PGT-A検査は重要な役割を果たします。
卵子提供での若い卵子でも
PGT-A検査って必要?
このような疑問も持たれるかもしれません🤔
台湾の法律では卵子提供ドナーとなれる方の年齢は20〜39歳ですが、当院では妊娠成功率をさらに高めるために、30歳以下のドナーさんに限定する独自規定を設けています。
若いドナーさんの卵子は染色体異常の発生率が低いとされていますが、PGT-A検査を行うことで、以下のような課題を解決し、より安心して治療を進めることができます。
1. 全ての胚が正常とは限らない
若い卵子やグレードが良い場合でも、すべての胚が正常とは限りません。
実際、卵子提供による胚盤胞の正常率は約60%とされています。
2. 効率的な移植が可能になる
PGT-A検査により、着床の可能性が高い胚を優先的に選定できます。これにより移植回数を最小限に抑え、治療期間の短縮につながります。
3. 精神的・経済的負担を軽減
繰り返し移植を行うことでの精神的・経済的負担を軽減できる点も、大きな利点と言えます。検査による事前確認を行うことで、より安心して治療に臨むことができます。
PGT-A検査の
メリットとデメリット
さらに、PGT-A検査のメリット・デメリットについてまとめました❕
■ メリット
• 移植成功率の向上
染色体異常を持つ胚の移植を避けることで、成功率を高められます。
• 流産のリスクを軽減
流産の主な原因である染色体異常を回避できます。
• 治療期間の短縮
最適な胚を選んで移植するため、妊娠に至るまでの期間を短縮できます。
■ デメリット
• 費用負担が発生する
検査には追加費用が必要です。
当院の場合、5個の胚の検査で10万台湾ドル(約45万円)が追加でかかります。
• 移植可能な胚が減る場合がある
染色体異常と判定される可能性もあるため、移植可能な胚が減少することもあります。
ただし、移植後の結果を事前に把握しやすくなるという点で、安心して治療に進められます。
PGT-A検査は、当院では強制的に実施をおすすめするものではありません。
しかし、日本からお越しのお客様の約8割が、妊娠成功率の向上や安心感を得る目的でPGT-A検査を選択されています。
まとめ
PGT-A検査は必須ではありませんが、卵子提供を受けられる方にとっては、限られた移植機会を成功に繋げるための強力なサポートとなります
検査の必要性については、お一人おひとりのご希望や状況に合わせて丁寧にご案内いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください🍀
当院ホームページでも着床前診断について詳しくご説明していますので、こちらもぜひご参照ください