こんにちは。
これから数回に分けて、着床前スクリーニングというものについて
お話しをしていきたいと思います。
着床前スクリーニングとは体外受精をする前に
胚の染色体を調べて、染色体に異常がないことを確認することをいいます。
これにより、染色体数の異常を見つけることができるようになります。
この着床前スクリーニングは、PGSとも呼ばれています。
PGS: Preimplantation Genetic Screening
着床前スクリーニングでは、胚盤胞の細胞の一部を取り出して調べます。
そして、染色体数の異常が見られないと判断した胚を選んで、お腹の中に移植します。
なぜ着床前スクリーニングが不妊治療、特に高齢妊娠で注目がされているのか、
説明をしていきます。
まず、受精してから約5日経った受精卵は胚盤胞とよばれ、
全ての受精卵が胚盤胞になるわけではありません。
良い条件で受精ができても、胚盤胞にまで育つのは、
だいたい50%程度です。
さらに染色体数が正常な胚盤胞にまで育つかは、
年齢によってもかわってきます。
胚盤胞まで育っても35歳でさらに50%程度、
40歳を超えるとさらに半分の25%程度へと、
年齢が上がると逆に減ってきます。
染色体数が異常となった胚盤胞は、着床ができなかったり、
着床ができた場合でも流産となってしまいます。
この染色体数の異常は、見ただけでは決してわからないのです。
この着床前スクリーニング(PGS)で染色体数の異常確認をすることで、
染色体数が正常な胚盤胞を特定します。
体外受精や顕微授精に取り組んでいても、妊娠につながらなかったり、
染色体の数的異常が原因で流産を繰り返してしまう方は、実は多くいらっしゃいます。
着床前スクリーニングを実施することで、着床率を上げて妊娠確率を高めて、
流産の確率を下げることにつながっていきます。
なお、着床前スクリーニングは、通常の体外受精のプロセスに、
胚盤胞の染色体数の検査を加えることになります。
そのため、身体への負担は体外受精と変わらずにできるものとなっています。
私たち、大新も着床前スクリーニングを専門的に行っています。
高齢妊娠の方への妊娠のお手伝いをさせていただいていますので、
妊娠可能性を高め、流産の可能性を減らす着床前スクリーニングは、
大切な検査のひとつです。
海外では、アメリカ、イギリス、フランス、台湾、韓国、インド、タイなど、多くの国で着床前スクリーニングが実施されています。
上で書いたように、私たちのクリニックのある台湾でも、卵子提供だけでなく、
着床前スクリーニングや着床前診断も認められています。
妊娠の可能性を高めるために、そのため多くの方々が選択しています。
着床前スクリーニングについても、1月の説明会でお話しさせていただきます。
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来年1月に卵子提供 着床前スクリーニング説明会を開催します・・・1/26 東京、1/27 名古屋