【モスクワ田中洋之】3月4日のロシア大統領選を前に、昨年12月の下院選で不正を追及してきた著名人らが市民組織「有権者連盟」を設立し、18日にモスクワで記者会見を開いた。ロシアでは「大統領選でも政権ぐるみで不正が行われるのではないか」との不信が市民の間で高まっており、有権者連盟は公正な選挙の実現に向けた監視活動などを通じて、大統領返り咲きを狙うプーチン首相への圧力を強める考えだ。
人気作家アクーニン氏やロックバンド「DDT」のボーカル、シェフチュク氏、著名ジャーナリストのパルフョノフ氏ら16人の発起人が設立した。有権者の立場から選挙監視を強化し、メディアに公正な報道を求めたり、抗議行動を大都市から地方に拡大することなどを計画している。発起人の一人で作家のブイコフ氏は有権者連盟が将来、政党に発展する可能性に言及した。
政権側は大統領選にあたり、130億ルーブル(約320億円)をかけて、9万カ所以上の全投票所に、インターネットで投票の模様などを生中継するカメラを設置して透明性をアピールする方針だ。だが、市民からは「選挙の公正は確保されず、金の無駄遣いだ」との批判が出ている。
野党勢力などは昨年12月10、24日に続き3回目となる大規模抗議活動を2月4日に計画しており、参加人数次第ではプーチン氏にとってさらなる打撃となりそうだ。有権者連盟は2月4日の大規模抗議活動への参加を掲げている。