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バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 

 

 

 

 

 

 この4コマ漫画ですが、番町皿屋敷のあらすじが分からないと、面白くも何ともないので岡本綺堂さんの「番町皿屋敷」を紹介しておきます。青空文庫で読むことができます。青空文庫は、著作権が切れた古典文学をボランティアの人たちが入力したデジタル図書館です。

 

ヒロイン お菊

皿は9枚、1枚足りません。

お菊が殺されます。

お菊の怨念が井戸から聞こえます。「一枚、二枚・・・九枚、一枚足りない・・・」

 

 皿が十一枚で、一枚余ったら怪談になりません。しかも、井戸ではなく煙突から登場したら・・・。今から半世紀前は誰でも知っていた怪談ですが、説明しないと面白さが伝わらないなんて・・・。ますますお寒い話となってしまいました!!!

 

 江戸時代後期になると、文化文政の時代なのですが、庶民まで読み物が普及してきます。そして、菜種油などを主とした行灯で読書をするようになると、夜の怖さがクローズアップされてきます。日の出とともに起き、日没とともに寝る生活では怪談は流行りません。そこで、鶴屋南北などの四谷怪談が上映されるようになります。また、浮世絵で幽霊や化け物が描かれるようになるとますます夜は冥界の世界が広がります。

 

 昭和の前期、戦後間もなくのことですが、夜になると狐に化かされたなど、怖い話を聞かされました。今は、怪談や怪奇物と言えば、アニメやゲームになっています。時代とともに自然を越えた世界はさらに多様化して変化していくのでしょう。