米作りをするには日照時間や雨の量を観測することが重要になってきます。わが家ではウェザーステーションを設置していて、気温・湿度・気圧・風向・風速・雨量などのデータを記録しています。さて、今月前半を振り返ってみると新しいことが分かってきました。
気温は相変わらず涼しくなる気配は見えません。9月後半というのに猛暑日(最高気温35℃以上)が続いています。後半は猛暑日までいかなくても夏日(最高気温30℃以上35℃未満)は続きそうな勢いです。季節は2週間は遅れている感じです。
湿度は夜はほぼ90パーセントを超えているので、蒸し暑さが目立ちます。今年は暑さとともに湿気の多い夏でした。しかも、エアコンを稼働させるため、家の中では乾燥が進み、インフルエンザが夏に流行しています。
最低気圧が5日に1003hPaになっていますが、これは台風15号の中心が松阪市を通過したからです。この台風は東側に雨雲を持っており、結構な雨量となりました。台風の中心が通過するやいなや台風一過の青空となりました。
台風の中心が過ぎた5日の風速はいつものとおりでたいした風は吹いていません。やれやれと思いきや静岡県で急速に発達し、突風や竜巻が起こりました。台風が通過して、「恵みの雨でした。」とブログに書きましたが、ニュースを見て削除しました。上陸して海に出る寸前から台風が発達するなんて予想はできませんでした。これは日本付近の海水温が高いからなのでしょう。
また、同じ県内の四日市市では時間雨竜が100mmを越え、地下駐車場が水没しました。松阪市では5日の24時間雨量をたった一時間で降ったことになります。1000hPaの台風がこんな豪雨をもたらすとは誰が予測できたでしょう。
しかも雨雲レーダーでは線状降水帯のような線状にはならなかったため、特別警報が出ずに終わり、災害を大きくしました。線状ではなく面状に豪雨になることも新しい知見となりました。
風向は台風が接近する前は南東から吹いていましたが、通過すると北西の風に変わり一気に涼しくなりました。本当に理論通りの風の吹き方でした。
雨量は24時間で148㎜降りました。紀伊半島を通過するまでは雨台風、そして、静岡県や神奈川県を通過する頃には最大規模の竜巻が起こりました。
2キロメーターほどの近くにアメダスがありますが、やはり局地的に降っています。ゲリラ的に集中して降る傾向が顕著です。伊勢三山の白猪山が北に聳えていて、南からの湿った空気が大雨を降らしたのでしょう。台風通過後はさしたる雨は降っていません。全体的に今夏は少雨でした。
今年の夏は降れば土砂降り、日照時間が長かったので米の出来は良です。短期間の大雨のせいで水で困ることはありませんでした。それにしても、局地的に降る雨には注目していく必要があります。
天気図を見ると太平洋高気圧は相変わらず元気で、秋の気配を感じさせる移動性の高気圧が日本列島を通過していくような気配はありません。南の海上はにぎやかです。3つの大気の擾乱があり、台風に成長しそうな勢いです。これで太平洋高気圧が弱くなると伊勢湾台風のようなスーパー台風が日本列島にやってくるかもしれません。9月26日の気圧配置はどのようになっているのでしょう。
ウエザーステーションのデータを見ていると天気も数字で動いていることがよく分かります。天気を数値化すれば、見えなかった物が見えるようになります。そして、台風などの気象災害にどう対処するのか、備える余裕も少しはできそうな気がします。わが家のような私設の気象観測装置のデータ公開し、それをアメダスと共に統合すれば、もっと正確な予想や局地的な災害に対応できるのではないでしょうか。
何か新しいことが分かったら、また報告します。