ハナノキが真っ赤に色づきました いよいよ冬も間近です | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 三重県立飯南高等学校のハナノキ。真っ赤に色づきました。今年は寒冷前線が一気に日本列島を通過していったので、風が強く吹いて校庭は落ち葉で真っ赤っか。

 

 なんと不思議な光景なのでしょう。幹に寄りかかって眺めていると異世界に引き込まれていきそうな感じ。

 

 西に傾いた太陽がハナノキの影を引き延ばし、黒くなるはずの影が真っ赤に色づいた葉で赤く染まりました。空に向かって張り出した小枝は、秋の高い青空をつかもうとしているのです。

 

 秋の青空さえ赤く染めようとしているハナノキ。それでも強い冷たい西風が無残にも色づいた葉っぱの一枚一枚をもぎ取っています。すべての葉っぱが落ちたら冬が来ます。空は赤から青に。

 

 そして、鉛色の黒雲に覆われるようになると空から真っ白な物がゆっくり落ちてきます。紀伊半島の山深い渓谷には早い冬が訪れます。「雪は天からの手紙」と表現した氷雪学者がいました。雪は空気中の塵が核になって結晶します。今は、塵ではなく、窒素酸化物などの人間活動の核が雪を作ります。雪に車や工場の煤煙が核になってできているなら、それは地球が汚れつつあること。雪の結晶は私たちへの警鐘の手紙なのかもしれません。