夏の伊勢神宮 神宮の森は涼しげ | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 

 ここは伊勢神宮の外宮です。伊勢市駅から降りて参道を歩いて行くと遷宮館が見えてきます。入場料は300円で半日見学できます。実物大の神殿は本物の檜が使われています。その大きさは巨大。

 

 見学を終えて正宮に来ました。二十年ごとに行われる式年遷宮。手前は旧殿地です。それにしてもなんと広いことでしょう。

 

 祭られている神様は豊受大神。内宮の祭神天照大神に食事を献上する神様です。なので参拝者は調理や農業、商業に携わる方の参拝があります。

 

 もっとも正宮では、国家安泰や世界平和、五穀豊穣など大きなお祈りをします。それは願いと言うよりも無心に拝む。そこには言葉を超えた神の世界が広がります。神様はすでに人々の願いや必要をご存じで、私たちはただ無心に祈る。心を静めて集中するだけで充分です。

 

 ここは多賀宮。豊受大神の荒ぶる魂を祭っています。ご機嫌の悪い時の神様にお祈りをすると御利益があるのか。あります。荒ぶる魂の神様はエネルギーに満ちています。ただお頼みしただけでは何も起こりません。ここで祈るとなぜ願いがかなうのか。それは心の変化が次の決意を促し実現への行動に誘ってくださるからです。もし願いが叶わなかったとしたら、それは自分勝手な願いで実現しなかった方が幸いだったのでしょう。

 

 太陽は早くも西に傾き優しい日差しが指してきました。伊勢神宮の木漏れ日は特別です。それはやはり伊勢神宮の主神が天照大神だからです。太陽は私たちの生命を直接支配しているからです。時に太陽は活動が静まり氷河期をもたらしたり、活動が活発になると太陽風を激しく吹かせ地球に悪さをすることがあります。しかし、良くも悪くも私たちはお日様の恩恵を受けています。

 

 夏の伊勢は暑くて仕方がありません。それでも神宮杉の大樹の下は涼しい風か吹き抜け、蒸散作用でヒンヤリしています。それが夏のお伊勢さん。

 

 お参りした後は赤福氷。抹茶のソースに赤福のあんこと餅が二つ入っています。氷はふわとろなので冷たくても頭が痛くなりません。お参りとその後の楽しみはお伊勢参りのセットです。

 

 三重は古代から美し国(うましくに)と呼ばれ、伊勢エビやアワビなど海の幸山の幸の宝庫でした。松阪牛やお茶は絶品です。伊藤園のお茶は松阪市の茶葉が使われていたことがありました。伊勢うどんや手こね寿司は、初めは注文して「しまった!」と思うのですが、帰ってくるとまた食べたくなるから不思議。それはお伊勢さんが日本の心の故郷なのでしょう。「おかえりなさい」と迎えてくれる。おもてなしの淵源がここにあります。

 

 夏の神宮の魅力は参拝者が比較的少なく、125の社があり、参拝者は誰一人おらず、場所によっては終日神様を独り占めにできるところにあります。何も内宮の正宮にお参りしなくても様々な神様がいらつしゃり、天照大神を拝みたいなら内宮の正宮の方向を向いて二礼二拍手一拝をすればお参りしたのと同じです。もっと言えば、自分の家からでもいつでもどこでもお参りできるのがお伊勢さんです。だいたい神社には伊勢神宮遙拝所が作られているのはそのためです。