雨上がりの棚田にはどんな景色が広がっているのでしょう? | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 二日間続いた雨は冬の野原に何をもたらしたのでしょう。棚田の畦道にはホトケノザの群落ができていました。

 

 雨が上がったばかりの水滴が薄紅色の花びらに結んで美しさをより際立てています。

 

 ホトケノザは名前の通り、仏様の蓮の座を表します。それならばその上には仏様がいらっしゃるはず。いったいこのお花畑にはどれだけの仏達がいらっしゃるのでしょう。

 

 こんな薄紅色って地上にあったのでしょうか? 色の濃い赤には繊毛がいっぱい生えています。いったいどんな役割をするのでしょう。命の進化で何一つ無駄な物はありません。すべてが尊いと思います。それなら進化の頂点にある人間はいったいどんな存在なのでしょう。いったい私たちは頂点にいるのでしょうか。頂点にいるのはむしろ有頂天といううぬぼれでしかないような気がしてきました。ホトケノザの美しさに私たちの有り様を問われたような気がしました。

 

 稲荷山をお祭りしている小高い丘のソメヨシノ。桜の木が何となく桜色になっています。桜は冬の季節に桜色の色素を溜めてひたすら春を待ちます。そのパワーは蓄えられて満杯になると一気に桜の季節に爆発します。萌えいづる春が来れば、この丘は桜の花で覆われます。春は地上から少しずつ来ているのでしょう。

 

 今ならもうフキノトウが出ているはず。もちろん薄青色のイヌフグリも。やっとイヌフグリが咲きました。一輪が咲き始めるともう3日も経てば薄青色の群落ができるでしょう。それでも今日は昨日の暖かさと打って変わって冷えてきました。さらに夜半にはもっと気温は下がって冬に戻るでしょう。咲いた花たちはしぼんで早く咲いたことを後悔しても、もう春への速さを季節は止めることはできなくなります。